途転の力学

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help リーダーに追加 RSS 福田に裏切られた小泉の怒り、思わぬ「伏兵」の登場(福田首相辞任の真相と総裁選の行方を探る:その4)

<<   作成日時 : 2008/09/08 11:43   >>

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福田首相が突如辞任したのは、「プッツン」したわけでも
「嫌になって投げ出した」わけでもない。ちゃんとした理由があった。
記者会見での弁明とは裏腹に、「9月1日」のある時点までは、
彼は辞める気などさらさらなかった。
しかし、その日の午前中に起こった意外な出来事によって
突如息の根を止められてしまったのだ。


その息の根を止めた張本人こそが、
米国民主党リベラル派の重鎮で、女性初の下院議長である
「ナンシー・ペロシ女史」だった。


彼女の放った「給油継続要請」の一言によって、
オバマになっても「給油継続」がMUSTとなることが判明したのだ。


連立相手の公明党が、
衆院での再議決に難色を示している状況下において、
「給油継続がMUST」ということは、即ち最後の切り札である
「解散総選挙」の手を出さざるを得ないことを意味していた。

【参考】「ねじれ解消」の至上命題と限界だった「切り崩し作戦」
http://keyboo.at.webry.info/200809/article_2.html


しかし、福田は最後まで「現実主義」を貫いた。
皮肉ではなく、彼は自分のことが「客観的に」わかっていた。
自分が総裁で選挙をやっても勝てるわけがない。

【参考】福田首相が辞任…後任は麻生幹事長有力(080902:デイリースポーツ)
http://www.daily.co.jp/gossip/2008/09/02/0001401571.shtml

最後まで人ごとのような福田節会見に記者から「他人事のように聞こえるが」と指摘されると、「人ごとのように、とアナタおっしゃったけどもねぇ、私は自分自身のことは客観的に見れるんです。アナタとは違うんです」と語気を荒らげ、言い放った。そのまま会見は打ち切られた。



「給油継続」のためには、
年内解散をやらなければいけないが、
9月1日から数えてあと130日程度。
そんなに猶予は残されていない。
選挙の「顔」となる新総裁を一刻も早く選ばなければならない。


だから、最後の望みが絶たれた「9月1日」の時点で
遅滞なく去っていったのだ。
彼は自分の引き際がわかっていたのだ。


さあ、今年も総裁選の秋が始まった。
果たして誰が総裁の座を射止めるのでしょうか。
本命と目されている麻生氏は、
今度こそ勝ち名乗りを上げることができるのでしょうか。


(本記事はお題を含めまして、演出上の都合により敬称略とさせて頂きますm(__)m)


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<今回は早々と姿を消した野中陣営>


昨年の自民党総裁選で見えたパワーバランスの構図は、

3人のキングメーカーが三つ巴になっている

という絵だった。

【参考】自民党内キングメーカー三つ巴の図
http://keyboo.at.webry.info/200709/article_25.html

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昨年の総裁選では、3つ巴の一角である野中が
「憎悪」を抱いている麻生を抑えこむために
福田を担ぎ出して早々と「麻生包囲網」を結成。


【参考】キングメーカーの復活?
http://keyboo.at.webry.info/200709/article_23.html

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もう一人のキングメーカーである小泉も
それに乗っかったことで、勝負が決まってしまった。


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派閥の談合にあった麻生は、
苦渋をなめる結果となってしまったのだ。

【参考】2人目のキングメーカー
http://keyboo.at.webry.info/200709/article_24.html
【参考】福田氏が圧勝の勢い 麻生派除く8派が支持(070914:エキサイトニュース)
http://www.excite.co.jp/News/politics/20070914220100/20070915M10.119.html


では、今回はどうなのか。
またもや「麻生包囲網」が結成されてしまうのだろうか。


いや、今回は様相がちょっと違った。
前回福田を担ぎ出して
「麻生包囲網」を結成した野中は今回は沈黙を守っていた。



それを証拠に野中の実働部隊であった
古賀・森が早々と「自主投票」を決めたからだ。

【参考】石破氏も出馬意向=津島、古賀、山崎派は自主投票−自民総裁選(080906:時事)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2008090500702&j1
【参考】町村派は自主投票 自民総裁選(080903:日経)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080903AT3S0202T02092008.html

最大派閥である町村派は同日夜、森喜朗元首相、安倍晋三前首相、町村信孝官房長官、中川秀直元幹事長が都内で会談し、支持候補の一本化はせず自主投票で臨む方針を決めた。


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3つ巴の一角である野中は、今回は早々と姿を消した。
では、もう一人のキングメーカーである小泉は
どうするつもりなのだろうか。


(敬称略ですよ)








<福田に裏切られた小泉の怒り>


約80人もの「小泉チルドレン」を擁する
キングメーカーの一角である小泉元首相。

【参考】83会(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/83%E4%BC%9A

83会(はちさんかい)とは2005年9月の第44回衆議院議員総選挙で初当選した自由民主党の新人議員によって構成されている会である。会の名は、この選挙で当選した新人議員(俗に小泉チルドレンとも称される)の数にちなんでいる。ただし、発足後会員の増減があり、現在は84名となっている。



前回の総裁選では福田への支持を鮮明にし、
「チルドレン」を率いる意思を示した。
政局に絡んで自身の影響力を保持する意思を見せたのだ。

【参考】小泉前首相も福田氏支持、応援「先頭に立つ」(070914:読売)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe5600/news/20070914it02.htm

小泉前首相は13日、自民党の中川秀直・前幹事長に電話で、総裁選に出馬する福田康夫・元官房長官を支持する意向を伝えた。 小泉氏は福田氏の出馬について「いいじゃないか。私は先頭に立ってやる」と述べた。



しかし、自ら候補者を立てるには至らなかった。
なぜなら、昨年の今頃は明らかにタイミングが悪かったからだ。


だから、「数の力」だけを行使して
影響力を温存する作戦に出たのだ。
その考えの下、小泉はチルドレンを率いて福田に恩を売った。


【参考】2人目のキングメーカー
http://keyboo.at.webry.info/200709/article_24.html


ところが、小泉に恩を売られたはずの福田は、
8月初旬に行った内閣改造において、
小泉が放逐した「郵政造反組」を要職に起用した。


これは、誰がどう見ても
「小泉に対する裏切り」に他ならなかった。


【参考】野田・消費者行政担当相:入閣後、初の地元入り 衆院選への考え示す(080810:毎日)
http://mainichi.jp/area/gifu/news/20080810ddlk21010009000c.html

野田氏は午前、JR岐阜駅前で演説。「(郵政造反組と呼ばれて無所属で戦った05年衆院選以後の)3年間は苦労があったが、皆さんのお陰で乗り越えてこれた」と涙を浮かべてあいさつ。「消費者の生活が危険にさらされないよう、全力を尽くして頑張る」と訴えた。



小泉にとって、
この「裏切り」が面白いわけがなかった。


福田政権は「持たない」と言っていたようだが、
それは「冷静な予測」というよりは、
自身の怨念を含んだ
「希望的観測」だったのではないだろうか。


【参考】「政権崩壊」 公明離反で孤立感(080902:iza)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/174962/

8月20日夜、神奈川・箱根で開かれた自民党町村派の研修会が終わると、森喜朗、小泉純一郎、安倍晋三の首相経験者3人と元幹事長、中川秀直ら町村派幹部が山梨県の河口湖畔の別荘に結集した。

「福田さんは自分で解散する考えはないな」

小泉がこう切り出すと出席者の一人が「それはそうだ。任期満了までじっくりやればいい」と言ったが、小泉は首を横に振った。

「そこまで持たないだろう…」



そして、福田辞任の直後、
早々と今後の総裁選は
「小泉改革の継承か修正か」と銘打たれた。

【参考】「小泉改革」継承か修正か 自民総裁選の争点に(080903:日経)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080903AT1C0200702092008.html


さらに、自分の子飼いである「チルドレン」たちは、
自身の退陣後、冷遇を受け続けている。

【参考】小泉チルドレン、逆風続き怒り爆発(080903:産経)
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080903/stt0809032323015-n1.htm
【参考】小泉チルドレン危機感 解散モードに「逆風」「選挙区未定」(080903:産経)
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080903/stt0809031418007-n1.htm


こんな状況になって
今回も候補者を出さないわけにはいくまい。
自身の求心力確保のためにも、
今回は独自候補を立てなくてはいけない。



だから、親分・森の反対を押し切ってでも、
「小池百合子」を擁立することに決めたのだ。

【参考】森氏「小池氏擁立は問題」 中川氏にくぎ(080904:日経)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080904AT3S0303Z03092008.html

自民党の森喜朗元首相は3日、次期総裁選で町村派の小池百合子元防衛相の擁立の動きを見せる中川秀直元幹事長について「(同派)代表世話人の立場で(小池氏を)引っ張り出すのはやや問題がある」とくぎを刺した。都内で記者団に語った。


【参考】小池百合子氏が出馬を検討 総裁選、若手にも独自候補論(080903:共同)
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008090301000209.html

自民党は3日午前、福田康夫首相(党総裁)の後継を決める総裁選日程を正式決定、本命視される麻生太郎幹事長の対抗馬擁立の動きも本格化した。小泉内閣以来の構造改革路線堅持を掲げる中川秀直元幹事長は、小池百合子元防衛相の擁立を引き続き模索。


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三つ巴の一角の野中が消えた今、
今回の総裁選は、事実上

「麻生vs小池」即ち、
「麻生vs小泉」の一騎打ちになる


と見られていた。


しかし、そんな一騎打ちの様相を示そうとしていた矢先、
思わぬ「伏兵」が立候補の名乗りを挙げたのです。


(敬称略ですからね)








<思わぬ「伏兵」の登場>


その「伏兵」の名は「与謝野馨」
無派閥であるが、安倍改造内閣で官房長官、
福田改造内閣で経財相を努めた人物。

【参考】与謝野馨(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8E%E8%AC%9D%E9%87%8E%E9%A6%A8

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もっぱら最近は財政再建派の急先鋒として
その名を知る人も多いだろう。

【参考】経済財政諮問会議:与謝野流、道険し 財政再建棚上げ論強く(080826:毎日)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080826ddm008010142000c.html

与謝野氏は経財相就任前に自民党財政改革研究会会長として、消費税を社会保障目的税化したうえ「2010年代半ばに税率を10%に引き上げるべきだ」と提言した。



政界では非常に顔の広い人物であったが、
無派閥であるがゆえに、数の力を持っていなかった。


しかし、そんな彼が政権での重要ポストを担うことが
できた背景には、他ならぬ麻生の存在があった。



昨年の安倍改造内閣のとき、
安倍の盟友である塩崎を更迭させて、
与謝野を官房長官に抜擢させたのは麻生だった。


【参考】安倍晋三の退陣と「麻生クーデター」説の怪(070919:首相官邸コンフィデンシャル)
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/shimizu2/20070918nea9i000_18.html

麻生は改造人事で幹事長を射止め、安倍の相談相手となって官房長官・与謝野馨、国会対策委員長・大島理森など中枢ポストの人選までも主導した。安倍周辺からパージされた旧「チーム安倍」の面々や、ポストにありつけなかった当選1回の小泉チルドレンに至るまで「やりすぎだ」と党内横断的に麻生批判がくすぶっていた。



また、福田改造内閣で
小泉・竹中ラインの太田弘子を更迭し、
与謝野を経財相に抜擢された背景には、
福田から幹事長職を嘱望された麻生の存在があったと思われる。


麻生と与謝野は
5月に共同提言を発表したほどの間柄だ。
つまり、無派閥の与謝野にとって、
麻生は自分に活躍の場を与えてくれた恩人であるはずだ。


【参考】麻生、与謝野氏が共同提言 「ポスト福田」で憶測も(080508:共同)
http://www.47news.jp/CN/200805/CN2008050801000843.html

麻生氏は与謝野氏を「政策も国会対策もプロ中のプロ」と持ち上げ、与謝野氏も麻生氏を「国民的人気がある」と評価、蜜月ぶりをアピールした。



事実、福田が辞任を発表した直後の2日、
与謝野は自身の立候補の可能性を否定していた。

当然、「盟友」である麻生を応援するものと思われていた。

【参考】総裁選出馬を否定=麻生氏は立派な候補−与謝野経財相(080902:時事)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080902-00000055-jij-pol

与謝野馨経済財政担当相は2日の閣議後記者会見で、自民党総裁選への出馬について「一度も考えたことはない」と否定した。その上で、出馬に意欲を示す麻生太郎幹事長を「立派な総裁としての資格を持った候補者だと思う」と評価した。



にも関わらず、それから2日経った9月4日、
突如、総裁選への立候補を表明した。
大本命と目されている麻生に戦いを挑む決意をしたのだ。


【参考】与謝野氏も出馬 石原、小池両氏の推薦人確保が焦点に(080904:産経)
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080904/stt0809041214003-n1.htm

与謝野氏は4日昼、都内で中曽根康弘元首相と面会し、出馬の意向を伝えた。面会後、与謝野氏は記者団の「総裁選に出馬することを中曽根氏に伝えたのか」との質問に対し「もちろん」と答え、事実上の出馬宣言を行った。



この突然の出馬表明は誰の目にも驚きだった。
まさか麻生の対抗馬として立つとは思わなかった。


いくら政治は仁義なき戦いとは言え、
恩人である麻生への恩を仇で返すつもりなのか。
与謝野はなぜ突如出馬を決意するに至ったのだろうか。


(すいません。筋の都合により、前回〆で書かせて頂いた
「置き土産」の話は次回の最終回で述べさせて頂きますm(__)m。
また、「置き土産」の意味と「与謝野出馬の意図」の答えが
万が一おわかりになっている場合でも
その答えはコメント欄にはなさらないようにお願い致します。)


申し訳ありません。あと2回続きますm(__)m
http://keyboo.at.webry.info/200809/article_5.html

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自民党総裁選・民主党代表選 現在の状況
自民党総裁選(政権政党)候補者(予定)麻生太郎幹事長(67)         麻 ...続きを見る
本質
2008/09/09 00:28

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