途転の力学

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help リーダーに追加 RSS 規制が正当化される条件は何かA(外資排斥論は本当に正しいのか:その3)

<<   作成日時 : 2008/02/24 12:23   >>

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「自由」な世界を実現するためには
「需要者(消費者・有権者)側の選択の自由の確保」が
必要であることがわかった。


そして、それは「国益」を論じる場合でも同じであるはずだ。
なぜなら、「国益」は「自分たちで」守るものであり、
その守り方をどうするかの決定権は我々にあるはずだからだ。


「選択の自由」を確保するためには、
供給者が自由な競争できる環境が必要である。
自由な競争を確保するためには
「規制」は無ければ無い方が良い。


ということは、「規制」を撤廃することが、
「自由」を確保するための必要条件であると
考えたくなるのですが、
果たして本当にそうなのでしょうか。



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<「競争」の本質とは何か>


横道に逸れるようで申し訳ありませんが、
ここでちょっと頭の体操をしてみたいと思います。


「規制」を完全に撤廃して、
自由な競争を完璧に確保した世界では、
一体何が起こるのか。



今までの議論を踏まえれば、
供給者による競争状態が確保されるために、
「需要者の選択の自由が確保され続ける」
と考えたくなりますよね。

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しかし、本当にそうなのかというと、
実はそうではないところが、
世の中の奥の深いところなんですね〜。


では、なぜ「そうではない」と言えるのか。
それは「競争」というものの本質を考えてみればわかります。


「競争」というのは「戦い」ですから、
それは「勝者」と「敗者」を分けることです。


では、「負ける」とはどういうことなのか。
それは「生き残れなくなる」ことを意味する。
つまり、「敗者」は市場から退場させられるのです。


【参考】競争排除則(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B6%E4%BA%89_(%E7%94%9F%E7%89%A9)

特定の二種が、様々な面で要求する資源が共通する場合、それらを同じ生態的地位(ニッチ)をもつと言う。一般に、同じニッチをもつ二つの種が共存することはないと言われ、これを競争排除則という。



「敗者」が市場から退場させられるということは、
「勝者」にとっては競争相手がその分減ることを
意味することになります。


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では、この状態がさらに続くと、
最終的にはどのような結末を迎えるのでしょうか。




<「自由な競争」が逆に「自由な選択」を奪ってしまう>


「競争排除測」に従えば、
それは「最後の一人になるまで」続くことになります。
つまり「『優勝者』を決めるまで続く」ということです。


では、「『優勝者』が決まる」とは、
市場経済的にはどういうことなのか。
それは、言うまでも無く「独占状態」ということですよね。


「独占」とはどういう状態なのか。


それは

供給側から見れば「競争相手のいない状態」

ということになりますが、

需要側から見れば「選択肢が無い状態」

ということになりますよね。

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ここで、「おやっ?」と思われた方はなかなか鋭い!
そうなんです。


「選択の自由」を確保するために、
自由な競争状態を維持したことが、
逆に需要側の「選択の自由」を奪うという
何とも皮肉な結果をもたらしてしまったのです。


【参考】市場の失敗 (1)自然独占(内閣府)
http://www5.cao.go.jp/seikatsu/koukyou/explain/ex03.html

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そして、これは政治の場合においても同じことが言えます。


今の国会は「ねじれ現象」が起こっており、
与党と野党の勢力が均衡に近い状態にありますが、
もし、与党が圧倒的多数を占めてしまうと何が起こるでしょうか。


それは突き詰めていけば「独裁」ですね。
「権力は集中と発散を繰り返す」ものであり、
そのサイクルの中で、民主主義においても
国民が選択した結果、
「独裁」が起こりうる素地は十分にあるのです。


ヒトラーもプーチンも
暴力(革命)によって独裁者になったわけではありません。
その発端は、民衆の圧倒的支持があったのです。


ということは、ここから何が言えるのでしょうか。





<「規制」が正当化される条件とは>


民主主義なり資本主義の概念で、最も重要なことの一つは

「需要側が主体的に良いものを選べるようにするための
複数の選択肢が確保されていること(選択の自由)」


であり、
政治の場合はそれが「民主主義」であり、
経済の場合は「資本主義」であると考えられる
ということは前回までで考察してまいりました。


ではその「選択の自由」を確保するために、
政治も経済も自由放任にしておけば、
その選択肢が確保される状態が維持されるかというと、
実はそうではなく、
政治面では「独裁」を生み、経済面では「独占」を生む。


それが、規制のないフリーな状態で、
需要側の選択によってそうなったとしても、
結果的に、それが極度の規制状態と変わらず、
皮肉にもそれが需要側の「自由」を奪う結果となってしまう。



ということは、
ここから、「規制」が正当化される余地が
実はあるということがおわかり頂けるかと思います。


では、「規制」が正当化される条件」とは何なのか。


それは、

その「規制」によって、
「需要側の選択の自由」が確保できる場合
(需要側に複数の選択肢が確保できる状態)


ということになります。
この点が非常に重要なポイントです。


それは、
逆に言うと、需要側のことを考えずに、
供給側の保身のみのための規制は
正当化されない
ということになるわけです。


つまり、規制を緩和していれば、
需要側の選択の幅が広がるのに、
供給側の保身のために規制をかけて、
その可能性を奪う規制はダメだということです。


ということは、
「規制」だったら何でも悪いというわけではなくて
その中身を個別に判断する必要があり、
その是非を判断するための基準が、

「それによって需要側の選択の自由
が確保されるかどうか」


というものであるという結論が導き出せる。


従って、「規制」の是非に関しては、
感情的な意見も含めて色々その主張が論じられておりますが、

その対象が何であろうが、

「規制」は全て撤廃すべきとか
「規制」はガンガンにかけろとかいう
「二元論的思考」は間違っている


ということが言えるわけです。


というわけで、かなり回りくどくなってしまいましたが、
以上の前提を抑えさせて頂いた上で、
次回から、本題の「外資排斥論」の是非について
考えてみたいと思います。


(その4に続く)
http://keyboo.at.webry.info/200802/article_15.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
要するに規制も自由化も両方は目的ではなく手段の一つでしかない。
にしても規制緩和に関わらず手段が目的化してしまう物事の多いことであります。
ニートネスニート
2008/02/25 02:13
ニートネスニートさん>
コメントありがとうございます。ちょっと飛躍するかもしれませんが、手段が目的化する傾向は、目の前の与えられた課題をいかにうまくこなすかということしか学んでこず(=そういう教育しかしてこなかった)、自ら問題を発見する訓練をしてこなかった日本人の宿命なのかもしれません。私も人のこと言えませんけど(笑)。
新快速 播州赤穂行き
2008/02/28 16:46

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