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お上(おかみ)に全く期待していないのに それでもお上に救いを求めるアンビバレンスな感情。 それは、過度の個人主義に陥ったことによって 人との絆がなくなり、地域に根ざしたコミュニティが 崩壊してしまったことによる「行政需要の増大」を意味していた。 しかし、その「行政需要の増大」に対応するためには 政府の再配分機能が必要となるのだが、 それを担うお上が、担い手としての能力を 有していなかったがために、その効果が発揮されず、 借金だけが膨らむという悪循環を生んでしまったのだ。 膨大な借金をもたらした原因は、 官僚・政治家の失策だけではなかった。 私たち国民の「過度の行政依存」にも原因があった。 「格差問題」は「経済政策」だけの問題ではなかったのだ。 つまり、「格差問題」の原因は ● お上の失策による政府の再配分機能の低下 ● コミュニティの崩壊による国民の過度の行政依存 であり、 それは「行政」の需要側・供給側両方に原因があった と考えられるのです。 では、問題解決のためにはどうすればいいのか。 これまでの考察から原因がわかったわけですから、 その答えは、自ずと見えてくるはずです。 つまり、 この「格差」という「社会問題」を解決するためには、 @ 「お上」の構造改革 ⇒ 財政の非効率運営の改善による 「再配分機能の向上」 と A コミュニティの再生 ⇒ 国民の行政依存度の低下による 「行政肥大化の抑制」 という2つの処方箋が必要であると考えられるのです。 ご訪問頂きありがとうございます。 当ブログは下記ランキングサイトに参加しています。 あなたの清き一票を是非よろしくお願いします!! ![]() ![]() <(処方箋1)官の構造改革> では、「お上」の構造改革とは何でしょうか。 それは「政治改革」なのでしょうか。 「政治家」を改革すればそれでいいのでしょうか。 「自民党」をぶっ壊せばそれで解決するのでしょうか。 私はそれは違うと思う。 政治家も刷新しなければいけないことは間違いないが、 そこで止まっては本当の問題解決にはならない。 本当に構造改革が必要なのは、 民間でも政治家でもなく「官僚機構」そのものなのだ。 【参考】政治家と官僚の力関係(評論家・山崎元の「王様の耳はロバの耳!」) http://blog.goo.ne.jp/yamazaki_hajime/e/62661adb7f941542195c349951560564 民間の社長は業績が悪ければクビが切られる。 政治家は実績を上げなければ選挙で落とされる。 しかし、官僚は国民の生命と財産に 重大な悪影響を及ぼすような失敗をしても 責任に問われることもなければ、クビになることもない。 ましてや、米国のように大統領の出身政党が変われば、 官僚がごっそり入れ替わることもなく、 日本の場合は与党が変わってもクビがすげ変わることはない。 【参考】韓国と米国と日本の政治(臥龍通信 第19号) http://www.nakajima-msi.com/mzbox/mz019.html 米国の大統領の権限も強大で、各省庁の入れ替えが就任と同時に行われるのは韓国と同様である。大統領の選択基準は政党色の強いものとなる。失政の責任はすぐに次期大統領選挙に影響し、閣僚や各省庁のメンバーも“クビ”である。 つまり、日本の官僚は、 何をやっても責任を問われることもなければ、 地位を脅かされることもないという 「絶対安定」の世界に居るのだ。 そういう世界の住人が、 世の中の変化に合わせて 自分を変えるインセンティブなど働くのだろうか。 官僚機構は、それが全くないと国は機能しないが、 大きくなりすぎると、国のダイナミズムを失わせる。 【参考】マートンによって明らかにされた官僚制の逆機能(wiki) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%98%E5%83%9A%E4%B8%BB%E7%BE%A9#.E3.83.9E.E3.83.BC.E3.83.88.E3.83.B3.E3.81.AB.E3.82.88.E3.81.A3.E3.81.A6.E6.98.8E.E3.82.89.E3.81.8B.E3.81.AB.E3.81.95.E3.82.8C.E3.81.9F.E5.AE.98.E5.83.9A.E5.88.B6.E3.81.AE.E9.80.86.E6.A9.9F.E8.83.BD これらは、一般に官僚主義と呼ばれているものである。例えば、先例がないからという理由で新しいことを回避しようとしたり、規則に示されていないから、上司に聞かなければわからないといったようなものから、書類を作り、保存すること自体が仕事と化してしまい、その書類が本当に必要であるかどうかは考慮されない(繁文縟礼)、自分たちの業務・専門以外のことやろうとせず、自分たちの領域に別の部署のものが関わってくるとそれを排除しようとする(セクショナリズム)、というような傾向を指し示している。 従って、国家が成熟し国民が自立していくに従って、 政府の関与は小さくなり、官僚機構もスリムになるのが 自然な姿のはずだ。 しかし、日本は戦後見事な経済成長を遂げ、 社会が成熟したにも関わらず、 官僚機構は肥大化したまま残り続けてしまった。 【参考】堺屋太一のビデオコラム vol.89 腐敗官僚天国・日本(JANJAN) http://www.news.janjan.jp/government/0712/0712070840/1.php そして、「官僚制の逆機能」が見事に表れてしまった。 この「硬直した官僚機構」こそが 日本が抱える最大のガンなのだ。 私はそのことを 郵政民営化のカラクリを探ったときに確信しました。 そこにあったのは、官僚(大蔵省)のおぞましいばかりの 自己防衛本能と改革に名を借りた縄張り争いだったのだ。 【参考】本当の黒幕は誰だったのか(郵政民営化の本質を探る) http://keyboo.at.webry.info/200710/article_7.html http://keyboo.at.webry.info/200710/article_8.html http://keyboo.at.webry.info/200710/article_9.html 人間はなかなか自分からは変われない。 ましてや、強烈な成功体験があればなおさらだ。 お上主導で高度成長期を達成したという 強烈な成功体験をいまだに引きずっている日本の官僚は、 現在それが逆に足を引っ張っているにも 関わらず変われないのだ。 しかし、官僚機構を肥大化したままにさせたのは、 既得権益にしがみつく官僚だけのせいなのでしょうか。 <(処方箋2)コミュニティの再生> 私自身は、年金がもらえるまで恐らくあと30年以上あります。 そして、不測の事態がなければ、 統計的にはあと50年くらいは生きることになっているようです。 従って、どちらかというと私は「若い」世代に入ると思います。 そういう世代の私から見た場合に 最も将来の不安要因は、 間違いなく「日本国の破産」です。 年金も種々の公共サービスも、 国が破産してしまえば全て「パー」であり、 その「パー」になってしまう危険性が決して低くないのが 今の日本の現状です。 では、何が日本を破産寸前に追い込んだのか。 それは、お上の非効率な財政運営だけだったのでしょうか。 答えは「否」ですね。 もちろん、過去の成功体験を捨てきれず、 既得権益にしがみつく官僚に 問題があるのは論を待ちません。 しかし、一方で、 自らお上に依存する私たち自身の問題でもある ということは、これまでの考察で見てきた通りです。 つまり、我々は過度の個人主義に陥って 地域に根ざしたコミュニティを崩壊させてしまい、 自らの力で問題を解決する能力を失ってしまったために、 「過度の行政依存状態」に陥ってしまった。 それが下のような悪循環を生みだす元になったのだ。 原因は我々の側にもあったのです。 <「グローバル化」の否定は問題解決にはならない> 純粋資本主義は際限ない格差を生むので、 格差是正のためには、政府の一定の関与が必要 であるということはこれまでの考察で見てきました。 では、それは「経済のグローバル化」まで 否定することになるのでしょうか。 よく、経済のグローバル化は「アングロ・サクソン化」とか 「格差拡大」をもたらすと論じられることがあります。 「経済のグローバル化」によって、例えばバックオフィス業務を インドなどの途上国にアウトソースした場合、 たしかに国内の雇用あるいは 賃金水準に影響を及ぼし、国内では格差は広がるかもしれない。 しかし、グローバルな視野で見たらどうだろう。 その分、実は途上国の雇用が増え賃金水準が上昇している。 ということは、 グローバルな観点から見たら、 むしろ格差は是正されているではないか。 つまり、見ているものが違うのだ。 「経済のグローバル化」の本質は、 世界視野で見た経済的効用の最適化である。 だから「フラット化」という言葉でも置き換えられるのだ。 だから規制でこの流れを抑えようとしても意味がないし、 問題の解決にはならない。 「グローバル化」という 時代の流れを変えることはできないのです。 なぜなら それは、「グローバル化」が外国の陰謀でも何でもなく、 「IT革命」という技術の進歩によってもたらされた 必然の結果だからです。 【参考】世界を読み解く3つのキーワード http://keyboo.at.webry.info/200708/article_9.html http://keyboo.at.webry.info/200708/article_10.html http://keyboo.at.webry.info/200708/article_11.html 私たちはこういうときにお上に頼りがちになりますが、 いい加減その感覚はもう捨てるべきだと思います。 私たちはお上から自立しないといけないし、 自立できる力もあるし、 かつてはそうやってきたじゃありませんか。 そのためにも、私たちは「コミュニティの力」を 取り戻さないといけないのです。 【参考】ソーシャル・キャピタル(wiki) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%94%E3%82%BF%E3%83%AB ソーシャル・キャピタルの概念を端的にいえば、「社会的なつながり」「社会全体の人間関係の豊かさ」を意味するといえる。あるいは地域力、社会の結束力と言ってもよい。今日、このソーシャル・キャピタルの概念は:国際機関や欧米各国はじめ日本などにおいても広く注目され、様々な概念規定や研究が試みられている。たとえば、OECDはこの概念を、「グループ内部またはグループ間での協力を容易にする共通の規範や価値観、理解を伴ったネットワーク」と定義している。また、市民同士のコミュニケーションの密度や、市民と行政のパートナーシップが活発であるほど、豊かな社会が形成されるという考え方に立ったソフトな概念であるとしている。これは国際的にも広く理解されている。 というわけで、 「官の構造改革」と「コミュニティの再生」。 この2つの処方箋を提起させて頂いたところで、 今回のシリーズの幕を下ろしたいと思います。 最後までお付き合い頂きましてありがとうございました。 最後までお読み頂きありがとうございました。 当ブログは下記ランキングサイトに参加しています。 この記事があなたのお役に立てましたら、 是非清き一票をよろしくお願いします!! ![]() ![]() (ご参考) 「格差問題」をもっと深く知りたい方におすすめの本
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こんばんは。大変な力作だと思います。 |
日比野 2008/02/19 00:54 |
>つづきです。 |
日比野 2008/02/19 00:55 |
>つづきです。 |
日比野 2008/02/19 00:55 |
>つづきです。 |
日比野 2008/02/19 00:56 |
>つづきです。 |
日比野 2008/02/19 00:56 |
論を展開されておられる中で格差が少ないのに強調されているという件がありましたが、実は底辺層がこれ程豊かになった事は初めてなんですね。豊かになったのを忘れて格差と言立てる人々が問題なのでしょうね。彼らは知らない種族なんですね。富裕層は富裕になる為の少なくとも泳ぎ方を知っている訳で、知らない人々に何をどう教えるかという事が格差解消の壷かも知れません。 |
hbar 2008/02/19 08:05 |
日比野さん> |
新快速 播州赤穂行き 2008/02/20 21:31 |
(続き) |
新快速 播州赤穂行き 2008/02/20 21:31 |
(続き) |
新快速 播州赤穂行き 2008/02/20 21:32 |
hbarさん> |
新快速 播州赤穂行き 2008/02/20 21:32 |
であればこそ、私のブログの本流でもあり、底流にもなっている教育に求めるものが「人間の本性は楽しみにあり」なんですよ。 |
hbar 2008/02/21 05:07 |
一月前のエントリーですが、よろしいですか? |
あかさたな 2008/03/11 09:47 |
(続き) |
あかさたな 2008/03/11 09:48 |
(続き) |
あかさたな 2008/03/11 09:48 |
あかさたなさん> |
新快速 播州赤穂行き 2008/03/11 23:14 |
(続き) |
新快速 播州赤穂行き 2008/03/11 23:15 |
1〜2年ですませる方法はありますよ。 |
あかさたな 2008/03/12 21:29 |
何にせよ、豊かさが仇なんですよ。群れねば食えなかったのが、分業で評価されて所得を勝ち得る。結果として、あの白雪姫の継母の「鏡よ、鏡。」に相成る。これが「隣の人は何する人ぞ」を生出している。大恐慌でも来て、食えなる時期が続けばその内群れるようになる。人間は馬鹿だね。 |
hbar 2008/03/13 08:52 |
じゃあ、欧米もコミュニティが崩壊して荒んだ状態にならないとおかしいですかね? |
あかさたな 2008/03/13 17:46 |
メルマガから流れてきました。 |
BN 2008/04/25 17:25 |
BNさん> |
新快速 播州赤穂行き 2008/04/25 21:00 |
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