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help リーダーに追加 RSS 「台湾問題」とは何なのか(中国分裂の可能性を探る:その4)

<<   作成日時 : 2007/11/01 11:18   >>

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共産党が支配する中国本土は、
経済的な繁栄の裏側に、様々な内部対立を
抱えているということについては、
これまでの3回で見てまいりました。

【参考】中国内部が抱える対立構造
http://keyboo.at.webry.info/200710/article_19.html
http://keyboo.at.webry.info/200710/article_20.html
http://keyboo.at.webry.info/200710/article_21.html


今回からは海外との関係に目を転じてみようと思います。


中国と海外との関係を語る上において、
まず何よりも外せないのが「台湾」との関係です。



よく「台湾有事」とか「台湾問題」とか言われますけど、
これは一体何なのでしょうか。


ご存知の方も多いと思いますが
「台湾問題」とはこれ。

【参考】台湾問題(wikipedia)

台湾問題(たいわんもんだい)は、中華民国が実効統治している台湾の政治的地位および主権帰属に関する中華人民共和国と中華民国の政治問題を指す。なお、中台間では、両岸問題の呼称が用いられている。



本土の中華人民共和国政府は、
「中華民国」(台湾の正式名称)が支配する「台湾」の
領有権を中国が主張し、本土政府と国交のある国には、
共産党政府を中国を代表する唯一の政府である
と認めさせる方針をとっています。

【参考】一つの中国(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E3%81%A4%E3%81%AE%E4%B8%AD%E5%9B%BD


しかし、ここでちょっとおかしなことがわかります。
それは、

本土の共産党政府は、
「台湾」を一度も実効支配したことがない


ということです。


自分の持っていた領土を取られたのならまだしも、
一度も支配したことのない土地を「自分のものである」
というのは「ヘン」だし、そこの住民が独立宣言をしようとするなら
武力攻撃を辞さないと主張するのも「ヘン」である。

【参考】反分裂国家法(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8D%E5%88%86%E8%A3%82%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E6%B3%95

法律は「一つの中国」の原則を掲げ、三通(郵便、交通、通商の直通)を進めることにより中国と台湾の両岸関係の促進を唱い、第7条では台湾の平和的統一の段階を明示しているが、第8条でもし台湾独立分子が台湾を中国から分裂させる重大な事態になれば、非平和的手段を取ることもあると警告している。



われわれ素人から見れば、
「台湾」は列記とした「独立国」にしか見えないのに
本土の共産党政府はこれを認めないばかりか、
国際社会ですら、正式には台湾政府を容認していない。



なぜこんなことが起こっているのか。
なぜ共産党政府は
台湾問題にそんなに躍起になっているのでしょうか。


知っているようで意外に知らない(?)
台湾問題について、今回は考えてみたいと思います。
実は、ここに強烈な「爆弾」が
潜んでいる可能性があるのです。



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<台湾はなぜ「中華民国」なのか>


まずは、「台湾」という土地が今のような「かたち」になった
経緯から見ていくことにしましょう。


先にも軽く触れましたように、「台湾」の現時点での
正式名称は「中華民国」です。
(チャイニーズ・タイペイではありません(笑))


「中華民国」とは何か。
それは元を辿れば「中国国民党政府」のことです。



では、「中国国民党」とは何か。
それは、「中国本土において」共産党と内戦を演じて
敗れた側のほうです。


【参考】国共内戦(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%85%B1%E5%86%85%E6%88%A6

国民党軍は約430万(正規軍200万)でアメリカ合衆国の援助も受けており、共産党軍の約128万(正規軍60万)と比べ優位に見えた。しかし、第二次世界大戦の終結以降アメリカからの支援が先細りになっていた上に、農民を中心とした人心を失っており、兵士の士気も低く、最終的に毛沢東率いる共産党に敗れた。その結果、1949年に共産党による中華人民共和国が成立した一方、国民党の指導者蒋介石は台湾へ逃れた。



これは結構重要なポイントでして、
つまり、「国民党」とは台湾人ではなく
中国本土の人たちであり、
内戦に敗退後、台湾を占拠し支配した人たちなのです。


【参考】国共内戦(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%85%B1%E5%86%85%E6%88%A6

その後、中国大陸では現在に至るまで共産党による一党独裁政治が続くことになり、台湾では、国民党の圧政に対する二・二八事件の鎮圧以降40年にわたって戒厳令が施行され、国民党が強権的に台湾を支配する時代が続いた。



台湾は「民主主義国家」だといわれる事がありますが、
そうなったのはつい最近のことであり、
それまでは本土から流れてきた「国民党政府」による
独裁体制が敷かれていました。


その「国民党政府」は、
占拠した「台湾」を、自分たちが中国本土を支配
していた時の名称である「中華民国」を名乗った。



実は、このことが
現在まで続く「台湾問題」の原因となってしまったのです。







<「台湾問題」の元凶は何か>


台湾に逃れ、その土地で「中華民国」を名乗った
「国民党政府」はどういう態度を取ったのか。


彼らは内戦の負けを認めなかったのです。


共産党に負けて本土を追われたにも関わらず。
だから、「国民党」が支配する台湾の政治体制は
「タテマエ上」こうなってしまった。

【参考】中華民国の政治(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E8%8F%AF%E6%B0%91%E5%9B%BD%E3%81%AE%E6%94%BF%E6%B2%BB

中華民国の政治(ちゅうかみんこくのせいじ)は、中華民国が「全中国を代表する正当な国家」であることを大前提としている。そのために、1949年以降は中華民国の政治体制にさまざまな矛盾が生じるようになり、今日では改善が試みられている。



素直に負けを認め、台湾だけに留まる意志を
明確にしておけばよかったのに、
「我々は全中国を代表する正当な国家」という
主張を下ろさず、本土の領有権をも主張し、
共産党政府と戦い続けることを宣言してしまった。



こんなケンカを売られてしまったら
本土の政府だって買わないわけにはいきません。
本来どうでもよかったはずの台湾に
首を突っ込まざるを得ないハメになってしまった。


こうして見てみると、
一見無謀に見える共産党政府の主張は、
実は、当時の国民党政府による無謀な主張の
せいであると見なすことができるのです。


はじめから「中華民国」ではなく
「台湾」と名乗っていればよかったのに。


つまり、「台湾問題」は共産党との内戦に敗れた
国民党がもたらした「負の遺産」だったのです。



これは、戦前から台湾に住んでいた人達にとっては
いい迷惑でしかありません。


実は、ここから
台湾内部の対立関係が見て取れるのです。







<外省人 VS 本省人>


終戦前から台湾に住んでいた人たちにとって、
第二次大戦の前と後では何が変わったのでしょうか。


それは極めて明白で、

彼らを支配する層が変わっただけ

に過ぎません。


つまり、トップの首が「日本」から本土の「国民党」に
挿げ替えられただけで、
「台湾人」の自治政府が誕生したわけではなかった
ということです。


「国民党政府」は同じ中国語を話すとは言いながら、
彼らにとって見ればただの「よそ者」。

だから、本土から来た人たちのことを「外省人」と呼び、
自分たち「本省人」とは相容れない存在と見なしたのです。

【参考】台湾人(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E4%BA%BA

日本の敗戦とともに国民党を中心とする多くの外省人が台湾に住み着き、日本時代から台湾にいた住民である本省人との間に、深刻な文化的差異をもたらした。その象徴的な事件が1947年2月28日に端を発する二・二八事件であり、外省人によって、すくなくとも2万人以上の本省人が虐殺されたという。両者の対立は現在に至るまで解消されていない。



そして、少数派の「よそ者」である「外省人」が
多数派の「本省人」を支配する圧政が
長きに渡って繰り広げられてきたのです。

【参考】国共内戦(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%85%B1%E5%86%85%E6%88%A6

その後、中国大陸では現在に至るまで共産党による一党独裁政治が続くことになり、台湾では、国民党の圧政に対する二・二八事件の鎮圧以降40年にわたって戒厳令が施行され、国民党が強権的に台湾を支配する時代が続いた。



本土から来た「外省人」と
もともと住んでいた「本省人」。
この両者の対立関係が存在する。
台湾は決して一枚岩ではないのです。


「台湾問題」を考えるにあたっては、
この関係を抑えておく必要があります。


しかし、その後台湾も民主化が行われ、
「外省人」の利益を代弁する「国民党」とは別に
「本省人」の利益を代弁する「民進党」が作られ、
台湾は二大政党制となった。

【参考】民主進歩党(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%B8%BB%E9%80%B2%E6%AD%A9%E5%85%9A


そして、今や本省人側である「民進党」から
総統が輩出されることになった。


【参考】陳水扁(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%B3%E6%B0%B4%E6%89%81


このことは「台湾問題」の今後を考える上において、
極めて大きな意味を持つわけなのです。


(次回に続く)
http://keyboo.at.webry.info/200711/article_2.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
新快速播州赤穂行きさん、こんばんは。
「台湾有事」のことがだんだんわかってきました。ありがとうございまう。
台湾を巡る争いはいま、アメリカと中国の争い、と見ていいですか?
けん
2007/11/01 22:30
けんさん>
コメントありがとうございます。このシリーズは書きながら考えをまとめているので、もしかしたら途中で考えが変わってしまうかもしれないという前置きをさせて頂いた上で申し上げるとすれば、たしかに台湾は米・中の問題と見てよいかとも思いますが、米国の最終的なターゲットは本土政府にあると思っており、台湾問題はその伏線であると受け止めています。そのあたりのことを今後の連載で明らかにしていきたいと思っています。
新快速 播州赤穂行き
2007/11/01 23:33

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