途転の力学

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help リーダーに追加 RSS 政局ウォッチ(2007/10/21版)

<<   作成日時 : 2007/10/21 14:29   >>

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おぼえておいでの方がおられるかは甚だ疑問なのですが、
本日は以前お約束の単発政局ウォッチをお送りさせて頂きます。


ご存知のように、今臨時国会の最大の焦点は
「テロ特」の延長問題ですが、その審議に入る前から
福田さん自身も含め、果てには守谷前防衛次官に至るまで、
様々なスキャンダルが暴露されております。


私はいつの時代においても
政治家や大物官僚に清廉潔白な人物などいないと
考えておりますので、このスキャンダル頻発の状況というのは、
その外部流出を抑え切れていないという点で、
政権基盤が安定していないということを表しているという風に
理解することにしています。


では、以前ご紹介した5人の役者たちは
それぞれどのような動きを見せているのでしょうか。

【参考】ポスト安倍と政界再編の可能性を探る
http://keyboo.at.webry.info/200709/article_23.html
http://keyboo.at.webry.info/200709/article_24.html
http://keyboo.at.webry.info/200709/article_25.html
http://keyboo.at.webry.info/200709/article_26.html



今回は「読み」はほとんどありません。すいません。




<野中・古賀> 


先の総裁選でキングメーカーの復活した野中・古賀軍団は、
さらなる多数派工作のため、
谷垣派を取り込む動きを見せ始めました。

【参考】宮沢元首相しのぶ会、古賀氏が「中宏池会」に意欲(日経)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20071016AT3S1502015102007.html

会合後、記者団に「最後に(宮沢氏に)会った時、『(古賀派が)谷垣派と一緒になるのが自然』とのニュアンスを受け止めた」と述べ、2派合流に意欲をみせた。


そして、党内の対抗勢力への揺さぶりも忘れない。
まずは、地方回りを開始している麻生さんに負けじと、
古賀さんも全国行脚を開始。
ドサ周りの小沢に対抗すると同時に、
麻生色払拭が目的か。


【参考】次期衆院選へ全国行脚スタート=「聞き上手に徹する」−自民・古賀氏(時事)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2007100900865


さらに返す刀で、福田氏の一大支持勢力となった
小泉チルドレン排除の動きも徐々に見せ始めた。

【参考】郵政造反の落選組集会に古賀氏出席、自民党内に波紋も(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071005ia22.htm

自民党の古賀誠選挙対策委員長は5日夜、郵政造反組で、2005年衆院選で落選した田中英夫・前衆院議員が京都市内で開いたパーティーに出席した。 古賀氏は次期衆院選の候補者調整について、「キーマンは(郵政民営化に反対して離党した)平沼赳夫・元経済産業相だ。


チルドレンのとっては、自分達を救ってくれると期待して
福田さんに投票したにも関わらず、
結局福田さんにも裏切られるという何とも皮肉な事態に。

【参考】早くも古賀人事!野田聖子、自民広報局長に“復権”(iza)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/88244/

(引用)**********************************

野田氏の“復権”は次期衆院選での選挙区公認をめぐって激しいつばぜり合いを演じている佐藤氏にとってはまさに死活問題。自民党岐阜市支部では、今月中にも選挙区調整の1本化を古賀氏に要請する予定だが、「いま選挙になれば、野田氏有利という調査結果が出ている」(同支部関係者)といわれるだけに、今回の復権劇で野田氏に軍配が上がる可能性が大きいためだ。

 ことは佐藤氏だけにとどまらない。というのも、このところ復党組の“復権”が顕著となっているからだ。内閣では森山裕、今村雅弘両氏が副大臣で処遇され、党でも保利耕輔元文相が総合農政調査会長、衛藤晟一参院議員が厚生労働部会長に就任している。

 麻生太郎前幹事長は、地元での政治活動をきちんと行っていない小泉チルドレンを念頭に、「(選挙では)勝てる候補を立てる」と差し替えをほのめかした。これに対する危機感から、総裁選ではチルドレンの多くが“反麻生、福田支持”に流れた経緯がある。

 しかし、古賀氏周辺は「古賀氏もドライに切り捨てる」と断言するだけに、チルドレンの眠れない日々は続きそうだ。

(引用おわり)***************************************




<小泉>


以前にもご紹介したように、チルドレンを率いてキングメーカーとなり、
政界再編に絡む意思を明確にした小泉さんですが、
総選挙を来年と見越し、いよいよ本格的に動き出した模様です。

【参考】2人目のキングメーカー(ポスト安倍と政界再編の可能性を探る:その8)
http://keyboo.at.webry.info/200709/article_24.html

【参考】小泉元首相が再始動 政界再編の憶測も(朝日)
http://www.asahi.com/politics/update/1012/TKY200710120285.html

自民党の小泉元首相が表舞台で動き始めた。6年半ぶりに出身派閥の会合に出席したかと思えば、12日夜には他派閥の合同懇親会にも姿を見せた。来月には東南アジアへの外遊も予定している。安倍前首相の辞任に伴う総裁選で擁立論が再燃した「政局の小泉氏」。活動の再開ぶりが「政界再編への布石」との憶測も呼んでいる。


【参考】小泉元首相「来年中に総選挙」と予告(日刊スポーツ)
http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20071012-269058.html

自民党の小泉純一郎元首相は12日夜、武部勤元幹事長が主催する勉強会「新しい風」メンバーの若手議員や、二階俊博総務会長らと都内で会食し「来年中に衆院解散・総選挙はある。任期満了ということはほとんどない。自分の経験でも1回しかなかった」と述べ、来年中の総選挙を予告した。


ただ、ここで問題となるのが、
自民党内での露骨な小泉チルドレン排除の動き。
チルドレンが首脳陣に泣きつくも、
相手にしてもらえずなしのつぶて状態。

【参考】「小泉チルドレン」が伊吹幹事長にすがりつく(産経)
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/071017/stt0710171918002-n1.htm

(引用)*********************************

総裁選で多くのチルドレンは福田康夫首相支持に走ったが、古賀誠選対委員長はチルドレンより郵政造反組に同情的だ。伊吹氏は「頼みの綱」だが、チルドレンへの党内の視線は冷ややかになりつつある。

 16日夜、東京・赤坂の中華料理店で、伊吹氏と谷垣禎一政調会長を囲んだのは、1回生の佐藤ゆかり、猪口邦子、片山さつきら女性議員12人に囲まれた。12人はそれぞれ政治への熱い思いを打ち明けたが、伊吹氏は浮かない表情で「とにかく選挙で勝つしかない」と突き放し、今後の公認候補選定については口をつぐんだ。谷垣氏は、新テロ対策特別措置法案や財政問題などの政策論で煙に巻いた。

 当選直後は注目を浴びた1回生議員も多くは派閥入りした。先の総裁選で多くは、公認候補差し替えをほのめかした麻生太郎前幹事長に反発し、福田首相を支持した。

 ところが、首相が選挙実務を任せた古賀氏は、一昨年の郵政国会で造反組をあおった立場だけに、チルドレンを特別扱いする考えはなさそうだ。


(引用おわり)**********************************


数の影響力を行使するために、
チルドレンを率いる必要がある小泉さんですが、
こういう状況になってしまうと、
チルドレンの突き上げを食らう可能性がある
(武部さんを通じて)。

【参考】森元首相が小泉新党を否定、「そんな意外性の人じゃない」(日経)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20071013AT3S1201812102007.html


四面楚歌の状態でそれでも自民党に残り続けるのか、
それとも新党を立ち上げるのか。
派閥人間の小泉さんがどういう決断をするのか。




<麻生>


総裁選に「負けて勝ち」、下野した麻生さんですが、
早くも地方遊説を開始。
総裁選で得た福田さんを上回る党員層の支持を固める
動きに出ています。


現政権とは完全に距離を置いて、次狙いですね。

【参考】「今後4年は挑戦権あり」 麻生氏、ポスト福田に意欲
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/071013/stt0710132135005-n1.htm

総裁選で197票を獲得し善戦したことについては「各派閥の中堅の方々が私の考えに賛成し、多くの票をいただいた」と分析。地方票で福田首相に肉薄したことを念頭に「民意と、民意を代表する国会議員の意見にずれが出てきた」と指摘した。


【参考】麻生氏「何度でも戦う」・「保守観」首相との違い強調
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20071010AT3S0902B09102007.html

【参考】首相の政治理念「よく見えん」 麻生氏、TV番組収録で
http://www.asahi.com/politics/update/1010/TKY200710100347.html

参院選で躍進した民主党は社会民主主義的な傾向を強めているため、民主党内の保守勢力に不満があると指摘した上で、次の解散・総選挙後の政治状況について「(自民党が)過半数を取れたとしても参院の(与野党逆転)状況は変わらない。総選挙が終わったぐらいに、政界再編というマグマが動き始める」と語った。

【参考】中曽根元首相「ポスト福田は麻生氏」とエール(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071020ia23.htm




<小沢>


小沢さんも既に衆院選に向けて動き出しています。
参院選同様地方行脚を既に始めておりますし、
国民新党と統一会派を組む動きを見せており、
着々と「野党共闘」に向けて基盤を固めつつあります。

【参考】衆院選に向け行脚再開へ 各国大使は“小沢詣で”(中日)
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2007100601000325.html

民主党の小沢一郎代表は次期衆院選での単独過半数獲得を目指し今月下旬から全国行脚を開始する。先の参院選では改選1人区を中心に回り地方重視の姿勢を示して圧勝。衆院選でもその再現を狙う。

【参考】民主・小沢代表、連合に衆院選協力要請(日経)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20071011AT3S1100M11102007.html
【参考】参院統一会派結成へ 民主、国民新(北海道)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/54597.html


しかし、ここでおかしな行動に出ました。
「テロ特」の延長問題に関して、自民党の給油新法への対案として、
アフガン支援部隊へ陸自を派遣するという対案を提示したのです。

【参考】アフガン支援部隊「政権とったら参加」小沢氏が論文で表明(日経)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20071005AT3S0502405102007.html


これは、現在インド洋で行われている給油活動と比べて
明らかに武力行使の可能性が高まることから、
党内外に波紋を呼び、物議をかもし出しました。

【参考】ISAF参加は「違憲」と福島社民党首=小沢氏見解、野党内からも批判(時事)
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/politics/jiji-10X138.html?C=S


しかし、当の小沢氏は
「党首のおれが決めたことだから、それに従うのが党人だ。
いやなら出て行け」と強気に出て揺さぶりをかける。

【参考】民主・小沢氏、アフガン治安部隊参加「いやなら離党を」(日経)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20071011AT3S1000Z10102007.html

民主党の小沢一郎代表は10日の記者会見で、政権を取った場合、アフガニスタンの国際治安支援部隊(ISAF)に参加すべきだとの持論を改めて展開した。そのうえで「(党内に)少数意見で反対はあるが、党の方針に従って行動しなければ党人ではない。どうしてもいやなら離党する以外にない」と述べ、異論をけん制した。


もちろん、これには党内から批判勃発。

【参考】渡部恒三氏「行きすぎ」小沢氏を批判(スポニチ)
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2007/10/14/04.html

渡部氏は「憲法や安全保障の問題で“オレの考えにちょっとでも違うヤツは出ていけ”なんてことは言ってはいけません。民主主義政党ですから、民主党は」と語った。


後に小沢さんは主張のトーンを和らげましたが、
この意図は結局なんだったのか今だによくわかりません。


何らかの計算があったのか。
不満分子のあぶり出しのためか、
それともただ調子に乗っただけなのか。
この強権発動振りが小沢さんの命取りとなるのか。


いずれにしろ、今の民主党は少なくとも自民党に比して
風通しが悪くなっていることは間違いなさそうです。




<公明党・S学会>


参院選後に、民主党に擦り寄るかの動きを見せていた
公明党ですが、

【参考】自民と連立8年、公明が直言・けん制
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20071005AT3S0501C05102007.html

【参考】基礎的財政収支の黒字化、目標先送りも・公明代表
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20070920AT3S2000F20092007.html

【参考】創価学会 民主党支援の可能性
http://gendai.net/?m=view&c=010&no=19888

衆院選が近いとささやかれる中、自民党が大慌て。頼みの創価学会票に期待できない可能性も出てきた。母体の創価学会が政治家を人物本位で評価していく、と言い出した。「人物本位」というキーワードは96年に公明党が新進党に合流した時、創価学会が言い出した。再度のフレーズで次の総選挙では民主党支援に回るのではないかと自民党は戦々恐々という。


小沢さんの不可解なアフガン構想には
さすがに不快感を示している模様。

【参考】公明党の太田代表「小沢氏構想は憲法違反」
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20071012AT3S1200G12102007.html


さらに、民主党側も「政教分離」をタテに
創価学会に揺さぶりをかける戦法に出ている。

【参考】「政教分離」与党にくさび、参院予算委で民主・石井氏(日経)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20071017AT3S1601C16102007.html


一見対立しているように見える両者だが、
これは単なるカムフラージュなのか。


創価学会に脅しをかけて、自らの陣営に取り込んだ戦法は
かつて野中が小沢から公明党を奪ったときに使った術。
今回はその意趣返しなのかもしれない。

【参考】野中広務とその時代
http://home.owari.ne.jp/~fukuzawa/nonaka.htm

(引用)***************************************
6.公明党を小沢から奪う

小沢一郎が経世会の中で力を蓄え、やがて分裂して自らの派閥をつくることができた背景に、公明党書記長の市川雄一、ひいては池田大作創価学会会長との太いパイプがあった。93年夏に細川政権を誕生させた立て役者の一人は市川である。

 市川は池田会長の覚えがよかった。1976年に初当選し、86年に国対委員長に起用され、当時官房副長官だった小沢と意気投合した。細川内閣の組閣前日、池田は長野市で行われた学会本部幹部会で、こうスピーチした。

「スゴイ時代にはいりました、ね! そのうちデージンも何人か出るでしょう。まあ、明日あたりですから。みんな、皆さん方の部下だからそのつもりで。日本一の創価学会ですよ。明日の新聞楽しみに。まだ言うのは早いんですけどね。これからですよ本当の仕事は」

 翌年、市川は小沢と新進党を結成した。しかし、これを境に、自民党の創価学会攻撃が猛然とはじまる。そして、その先頭に立ったのは、いうまでもなく「政界の狙撃手」と恐れられた野中広務だった。

 野中はまず、学会発行の「聖教グラフ」に目を付けた。そこに池田が外国の要人と会見する写真がたびたび掲載されていた。問題は写真のバックに映っているルノワールとかマチスといった有名画家の絵だった。

 野中はその絵を創刊号からすべて調べあげ、学会が届けている資産リストと照合した。その結果、届けられていない資産がかなりあるらしいことがわかった。野中はこの事実を公然とは発表せず、それとなく漏らした。学会としてはこうした野中の行動が不気味だった。

 さらに、池田側近で「公明」代表の都会議員・藤井富雄が暴力団の組長と密会したところを撮られたビデオを自民党の亀井静が入手したという情報がもたらされた。情報の出所は野中広務だった。野中に脅されて、学会はふるえ上がった。

 村山内閣が発足し、非自民政権が崩壊すると、自民党の公明・創価学会攻撃はさらに熾烈になった。自治大臣となり国家公安委員長の地位に就いた野中は「オウム事件の捜査が宗教法人の壁に阻まれた。法改正の必要がある」と言い出した。

 そして95年秋の国会で、創価学会に拘わる宗教法人法改正が行われた。これに先立ち、創価学会会長の秋谷栄之介が国会に参考人として呼ばれた。「このまま野中と対立していたら何をされるかわからない」という恐怖心が学会に広がった。

 小沢と「一・一コンビ」を組んでいた市川書記長は更迭された。公明党は新進党から離脱し、小沢と距離を置くようになった。そして創価学会は野中に叩かれるたびに恐怖心を募らせ、野中に接近していった。こうして野中は公明党を小沢から奪い、「自公連立政権」を作りあげた。

 野中は自民党の他の議員が直接公明党と接触することを許さなかったという。公明党への窓口を自分だけにしぼることによって、野中はさらに自らの権力基盤を盤石なものにした。自民党のみならず、社会党と公明党を握った野中はいまや権力の頂点に立ち、「影の総理」とまでいわれるようになった。

(引用終わり)****************************************


(明日以降の新シリーズは久しぶりに
世界情勢ものを予定しております)


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