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これまで本編で述べてまいりましたように、 郵政民営化の本質は、財政投融資改革を柱とした 特殊法人の不良債権問題の総仕上げであったはずでした。 しかしながら、 橋本派(旧田中派)を打倒したい小泉さんの政治的意図、 及び財投の貸し手である大蔵省の責任回避と 権限拡大の思惑が重なって、 当初の理念から外れた結果となってしまった。 従って、黒幕は小泉さんと大蔵官僚ではないか と結論付けました。 一方で、 「郵政民営化は米国の外圧によるものだ」 という考えも根強くあるのも事実ですし、 私も本シリーズ連載中に、そういうご指摘を受けました。 では、このいわゆる「米国陰謀論」は どう考えればいいのでしょうか。 番外編としてこの問題には言及しておきたいと思います。 (これが本当に最後です。全3回です。) <そもそも「米国陰謀論」って何?> まず、そもそも「米国陰謀論」とは何なのでしょうか。 この論を展開されている代表的なサイトを参考にさせて 頂きながら見ていきたいと思います。 【参考A】郵政民営化スタートに対する短いコメント(森田実の時代を斬る) http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C03735.HTML 【参考B】郵政民営化の米国側試算をご存知ですか?(JANJAN) http://www.news.janjan.jp/government/0509/0509021909/1.php 【参考C】郵政民営化とは、郵政ロックフェラー化の事だったんです。 http://www15.ocn.ne.jp/~oyakodon/newversion/yuuseiminneika.htm これらのサイトではどういう主張が展開されているのでしょうか。 主なものを抜粋してみましょう。 (引用)****************************************** ● 郵政民営化は、「米国政府の日本政府に対する年次改革要望書」に示された米国政府の要求に従ったもので、日本政府の米国政府に対する奉仕にほかならない。したがって、郵政民営化は日本国民のためではなく、国益に反して行われたものである。日本国民の資産を米国政府と米国の巨大金融資本の餌食にするものである(A)。 ● 造反議員はハゲタカの餌食と叫んでいますが、冷静な米英マスコミは民営郵貯が日本国債を見限り資本流出という予想です。米国から日本への年次改革要望書の狙いはこの辺ですかね。どっちにしても小泉首相から米国へのビックプレゼント!、ブッシュには多額の政治資金ですかね(B)。 ● 小泉総理は、ブッシュ大統領との会見で、再三にわたって、郵政民営化を約束しています。ブッシュも小泉に民営化を強く求めています。ブッシュと民営化の関係とは?ブッシュは、ウォール街のユダヤ金融資本のフロント政治家です。ブッシュの背後にいるユダヤ人大富豪、ロックフェラーが、郵政民営化を望んでいるのです。(C)。 ● 早い話が、ニューヨークのウォール街のユダヤ資本、つまり、ロックフェラーがしゃしゃり出てきて、新会社の株を買い漁り、経営権を握ってしまうのです。結果、郵政公社に預けられている350兆円の日本国民の資産がユダヤ人の手で合法的に攫われてしまうのです。民営化で誰でも新会社の株を買える様になる。NYのユダヤ系ハゲタカファンドが一斉に郵政株を買い漁り、過半数を手に入れてしまう。(ロックフェラーが実質支配する新生銀行が、傀儡として使われる恐れがあります。日本の銀行のフリをして。)そうなれば、郵便銀行の資産である350兆円をどう使おうが、主要株主の勝手となります。ユダヤ人のハゲタカファンド群を統括するロックフェラーは躊躇なく、350兆円を自分とユダヤ資本の仲間のために使います。アメリカ国債を買い支えます。運用に失敗して運用損を出しても、ロックフェラーには痛くも痒くもありあません。何もかも失って苦しむのは日本国民です。ロックフェラーとユダヤ人たちではありません(C)。 (引用おわり)****************************************** これらの主張を要約すると、以下のような感じになりそうです。 まず、なぜ「米国陰謀論」なのか。 それは米国からの「年次改革報告書」に 「郵政民営化」が要求されていたからとするものです。 では、それによって米国陰謀論者が危惧していることは何か。 それは、民営化によって郵貯・簡保の資金が 大量に米国に流れてしまうこと(巨大金融資本の餌食になる)です。 ということは、「米国陰謀論」の論拠は、 @ 郵政民営化は米国から「年次改革報告書」で 要求されたから行ったものである A そして、その意図は郵貯・簡保の資金を 米国に横流しすることである と言えそうです。 では、本当にそうなのでしょうか。 <小泉さんは少なくとも15年以上前から民営化を主張していた> まず、そもそも「年次改革報告書」とは何者なのでしょうか。 【参考】年次改革要望書(日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく要望書:wiki) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B4%E6%AC%A1%E6%94%B9%E9%9D%A9%E8%A6%81%E6%9C%9B%E6%9B%B8 「年次改革報告書」とは、 「日本政府と米国政府が両国の経済発展のために改善が必要と 考える相手国の規制や制度の問題点についてまとめた文書で、 毎年日米両政府間で交換される」 ものです。 ここに「日米両政府間で交換」とありますから、 米国からの一方的な要求ではないことがわかりますが、 とりあえず今回の議論ではそれは置いておきます。 ここで問題とすべきなのは、小泉さんが 自らの政治信条として郵政民営化を主張し始めた時期と、 年次改革報告書で郵政民営化が要望された時期です。 もし、前者が後者より先であれば、 米国の意図という主張が成立しますが、 逆であればそれは成り立たないということが言えるでしょう。 では、実際はどうだったのか。 小泉さんが郵政民営化を主張し始めたのは、 wikiのよれば、大蔵政務次官時代の1979年。 実に30年ほど前のことであり、かなり年季が入っているといえます。 【参考】小泉純一郎(wiki) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%B3%89%E7%B4%94%E4%B8%80%E9%83%8E 1979年、第2次大平内閣で大蔵政務次官に就任した。この大蔵政務次官在任中に、役人が民間の仕事を奪う実態を見たことで「官から民へ」の環境をつくる郵政三事業(郵便・簡易生命保険・郵便貯金)の民営化を持論としたといわれる。 でも、そんなソースのない情報なんて信じられないよ という方もおられるかと思いますので、 もっとはっきりとした証拠をあげておきましょう。 それは、彼が郵政大臣に就任して 郵政民営化論を展開し、郵政省と対立したという事実です。 1992年の宮澤内閣改造内閣では、待望の郵政大臣に就任する。就任の会見で、かねてからの持論の郵政民営化論に基づき、国は民間では採算の採れないことだけをすべきとして、老人マル優限度額引き上げなど従来の郵貯事業拡張政策の見直しを発言して、省内と郵政族議員たちを激怒させた。結局、この老人マル優限度額引き上げ見直しは郵政族の反発で失敗、その後も族議員や省内から攻撃を受けるなど孤立して苦渋をなめている。 これははっきりとした証拠として挙げられると思います。 というわけで、 遅くとも「1992年」までには、 小泉さんは公に郵政民営化を主張していた と判断して良いと思われる。 【参考】小泉さんが総理に就任する前の1998年の画像 (郵政民営化については12分過ぎから) では、一方の「年次改革報告書」の方はどうなのか。 <米国からの要求は小泉さんが主張を始めたより「後」> 現在のような「年次改革報告書」の体裁をとられるようになったのは 2001年からだそうですが、その由来はクリントン時代の1994年に さかのぼるそうです。 【参考】年次改革要望書(wiki) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B4%E6%AC%A1%E6%94%B9%E9%9D%A9%E8%A6%81%E6%9C%9B%E6%9B%B8#_note-1 しかし、それでも「1994年」からなんです。 仮に1994年の要望書で、 米国が郵政民営化を要望していたとしても、 小泉さんが主張を始めた時期より「後」 ということになる。 つまり、この事実をもって既に 「年次改革報告書 ⇒ 郵政民営化」 という因果関係は成り立たない ということが客観的にわかるはずです。 では、ここから何がわかるのか。それは小泉さんが 「外圧に負けて」郵政民営化を行った のではなく、 「外圧を利用して」郵政民営化を行った という図式が浮かび上がるというわけです。 なぜ、そう考えられるのか。 それは、小泉さんには外圧など関係なく、 郵政民営化を行う理由が厳然と存在したからです。 その理由とは、本編で考察したように、 「橋本派(旧 田中派)」打倒のため、 つまり、小泉さんにとっての郵政民営化とは、 「角福戦争」の延長戦だったのです。 とは言うものの、米国が「年次改革報告書」において 「郵政民営化」を要求したという事実は存在する。 つまり、米国にも「意図」が確実に存在したわけですから、 次は、この点(Aの命題)について考えなければいけません。 (次回に続く) http://keyboo.at.webry.info/200710/article_11.html ←あなたのお役に立てたらクリックしてください(ご参考) 「郵政民営化」をもっと深く知りたい方におすすめの本
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【アフィリエイト生活】どうやったら稼げる... 2007/10/15 22:37 |
高貴な精神 (民主国家とノブレス・オブリージュは両立するか その1)
当日比野庵にも、たびたびコメントをいただくsuzuran様のブログ「まじめ人間のつれづれ日記」 にて、日比野庵9/6のエントリー「独立とはなにか」についてのエントリーを挙げられており、これに対して日比野もコメントさせていただいたのですが、そのやりとりの中で、民主主義と名誉・・ノブレス・オブリージュが両立するのだろうかというテーマが浮かんだので、これについて考えてみたい。連続7回シリーズでエントリーする。 ...続きを見る |
日比野庵 本館 2007/10/15 22:49 |
精神の自由の確保 (民主国家とノブレス・オブリージュは両立するか その2)
正義もそうだけど、高貴な精神を作るためには、まず精神が変化可能な状態でないといけない。精神状態が固定されて、動くことができなかったら、高貴さには一歩も近づけない。 ...続きを見る |
日比野庵 本館 2007/10/15 22:50 |
プーチン、イランの核販促カスピ海ツアー
||| プーチンの「核の販促」カスピ海ツアー |||暗殺計画発覚無視、カスピ海サミット出席でロシアンパワーを確認 アフマディネジャド大統領とイランの核施設建設をめぐって直談判 ...続きを見る |
米流時評 2007/10/16 12:21 |
ディオゲネスとボヘミアン (民主国家とノブレス・オブリージュは両立するか その3)
精神の自由を確保するためには、執着から遠く離れていないといけないと言ったけれど、これは多分に主観的なもの。過去には、お金にまったく心が囚われなかった人々がいたのは事実。 ...続きを見る |
日比野庵 本館 2007/10/16 22:10 |
より善く生きる (民主国家とノブレス・オブリージュは両立するか その4)
「大切にしなければならないのは、ただ生きるということではなくて、善く生きるということなのだ。」 ...続きを見る |
日比野庵 本館 2007/10/17 21:59 |
フリーターとニートとひきこもり (民主国家とノブレス・オブリージュは両立するか その5)
Not in Education, Employment or Training。日本語訳は「教育を受けず、労働をおこなわず、職業訓練もしていない人」。通称ニート。 ...続きを見る |
日比野庵 本館 2007/10/18 23:52 |
戒と律 (民主国家とノブレス・オブリージュは両立するか その6)
仏教用語で戒律というのがある。 ...続きを見る |
日比野庵 本館 2007/10/19 19:21 |
民主政体とノブレス・オブリージュ (民主国家とノブレス・オブリージュは両立するか 最終回)
「美しいことを日常のつとめとすれば、徳を所有するほうへ、醜いことを日常のつとめとすれば、悪徳を所有するほうへと導かれるのではないか」 ...続きを見る |
日比野庵 本館 2007/10/20 21:11 |
生命保険の見直し第一歩
生命保険を見直す必要があるかないか悩まれている方は多いと思います。 生命保険に加入している人は、大部分が保険証書を詳しく読んだ事などないでしょう。 加入時に、生命保険会社の営業の人に説明してもらい解ったような気になってませんか?それに生命保険は死亡保... ...続きを見る |
生命保険 2007/10/27 12:49 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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今年の日米規制改革要望書(2007年10月18日付け)が発表されました。英語に詳しい方、至急解説願います。 |
n 2007/10/19 19:37 |
10月18日付で発表された、今年の年次改革要望書・暫定訳(一部のみ)です。 |
n 2007/10/20 10:01 |
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