途転の力学

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help リーダーに追加 RSS 「拉致問題進展なくして支援なし」に潜むカラクリの可能性(仮説:中編)

<<   作成日時 : 2007/09/06 10:24   >>

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核問題が進展して、世界から見た北朝鮮問題は解決してしまった。
そして、これ見よがしに各国が北朝鮮に群がってきた。
北朝鮮に資本家殺到の図。


こうなったらもう筋書きが決まった。
「日本カネ出せよ」圧力。


さあ、困った日本政府。
世論の手前、「拉致問題」が「進展」しないとカネ出せないし、
かといって外交的に孤立するのも困るし、どうしよう。


「まあまあ待ちなはれ」とヒル。
「外交には『タテマエ』ってやつがあるんやで」





<「解決」ではなく「進展」が生み出す大義名分>


日本政府の方針は、

「拉致問題『進展』なくして支援なし」

であって、

「拉致問題『解決』なくして支援なし」

ではない。

【参考】拉致進展なければ新支援なし、自民が北朝鮮人権法の改正案
http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe4200/news/20070607ia23.htm


だったら、
拉致問題が「進展」したように見せたらええやないかい。
「解決」する必要はないんやろ??ってこと。

ほな、わしからも北朝鮮に言うたるから。

【参考】米、拉致問題提起へ・1日から作業部会
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20070901AT2M3103031082007.html
【参考】米、北朝鮮テロ支援国解除には日朝関係改善も条件に
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20070905AT2M0401J04092007.html


「私も言ってあげましょう」と、ここでノムヒョン登場。

【参考】拉致問題取り上げたいと韓国大統領 森元首相との会談で
http://www.sankei.co.jp/seiji/seisaku/070903/ssk070903004.htm


「なるほど、それだったら大義名分ができるよね」
と胸を撫で下ろす日本政府。


「大義名分」が出来れば「カネ」出せるようになる。


ほんとにそうなるのかどうかはわかりませんが、
ここに、いわゆる「カラクリ」が潜む余地があるというわけなんですね。
「解決」じゃなくて「進展」ってところに。

【参考】北朝鮮が拉致被害再調査なら、政府「過去の清算」協議検討
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070905i202.htm?from=navr
【参考】官房長官、北朝鮮人道支援に前向き
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20070904AT3S0401304092007.html


そして、さらなるお土産がこれ。
「拉致問題」よりも「国交正常化」を先にやるみたいです。

【参考】朝・日、拉致問題より先に国交正常化を議論
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=90764&servcode=500&sectcode=500
【参考】日朝国交正常化作業部会、モンゴルで始まる
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070905i104.htm?from=navr


これは「拉致問題」で譲歩させるための駆け引きとのことですが、
「カネ」も出すわ、「国交正常化」もやるわで
そんな大盤振る舞いしてええんかいって
思われる方も多いのではないかと思うんですね。


では、この日本政府の方針は間違っているのでしょうか。





<拉致問題より国交正常化が先は間違いか>


今までの話の流れからすると、
日本政府の方針は間違っていると言うべきところなのでしょうが、
実は私自身は必ずしもそうは思っていないんですね。


もう少し正確に表現するなら、
間違っていないというよりは、今の状況ではそうせざるを得ない
という感想の方が正しいかもしれません。


では、なぜそう思うのか。


まず、大前提として、
六カ国協議に絡めて拉致問題を解決しようとした日本の試みは
失敗に終わったという事実認識から始めなければなりません。



理由はもちろん「米国がはしごを外したから」ですが、
理由はともかく、六カ国協議の結果は北朝鮮の完全勝利で
終わってしまったという事実がまずあるということです。

【参考】六カ国協議で核問題は本当に解決するのか(その4)
http://keyboo.at.webry.info/200702/article_4.html


日本は拉致問題一辺倒で空気が全く読めていませんでした。
外交の主導権がチェイニーからライスに変わった
米国の変化に気づかなかったのです。


米国のホンネはこれですよね。

● 北朝鮮問題よりもイラン問題の方が重要
● イラン問題が片付くまでは当面北朝鮮にはおとなしくしてもらえばよい
● 但しイラン対策のためにも北朝鮮の核を認めるわけにはいかない
● なので早いこと「手打ち」をする必要があった
● こういう文脈なので「拉致問題」はハナから「Out Of 眼中」



中東で手一杯で北朝鮮なんかに構ってるヒマはないんです。
そういう空気を読めなかったんですね。


もしかしたら、わかっていたけど世論の手前
どうすることもできなかったのか。
いずれにしても、外交的敗北であることは間違いありません。


負けたということは何を意味するのか。
それは、これまでのやり方ではダメだということを意味します。


本当に拉致問題を解決する気があるのなら、
敗北から学び、戦法を変えていかなくてはいけません。
戦略上当然の話ですよね。



そういう観点から私はこのたびの日本政府の変化は
結果はどう出るかはわかりませんが、
「戦法を変えてきた」というところに意味があると思うのです。


では、拉致問題解決のためにはどうすればいいのか。


(次回に続く)
http://keyboo.at.webry.info/200709/article_6.html


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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
>日本が米国に譲歩した、のではなく
虎の威を借りた「原則論のふりかざし」ができなくなった。

なるほど。が以前は日本政府は「虎の威」以外にも独自強硬路線として「最後は日本のお金が物を言うから孤立しても構わず、拉致解決を迫るべき」論がTVなどで北の専門家が言ってましたがあれは消滅ですね。中国は北朝鮮を経済的植民地にし、日本海側の港に中国政府の統治権つきの半永久的借地権を獲得し、日本海から艦船の出入りが自由になるだろう、とは桜井氏の話でした。米国の本音は納得でしたが、あまりにもなし崩し的な容認はどうにも納得できません。それだけ中東問題が「一触即発」の状態と見るべきなのでしょうか?イランは穏健派が台頭して避ける方向に移行しつつありそうな・・
suzuran
2007/09/06 11:30
suzuranさん>
いや、「最後は日本のお金が物を言うから孤立しても構わず、拉致解決を迫るべき」の可能性もゼロではないとは思ってるんですね、せこいですけど(笑)。ただ、これまでの北朝鮮と日本との外交の経緯を踏まえると、やはり日本がサシで原則論を振りかざすのは無理があるような気がしているのです。あと、この拉致問題で想定しておかなければいけない第三のシナリオは、これはあまり想定したくないのですが、「拉致被害者の生き残りが本当にいなかった」シナリオで、これは日本政府というか、安倍政権にとっては最悪のシナリオですね。もし第三のシナリオを考えると、拉致問題は永遠に解決させないというインセンティブが働くというわけで、それがゆえに原則論を唱えている可能性もゼロではないのではないかと勘ぐったりしています。いや〜、けど本当に先を読むのが難しいです。でもそうは言っても米国の転換には納得できませんよね。それは私も同感です
新快速 播州赤穂行き
2007/09/06 12:23
(続き)
ただ、中東情勢はまだこれからがヤマになると見ています。以前ご覧頂いた記事には書くのをもらしてしまいましたが、新たな登場人物としてアフガン・パキスタン情勢も注視しておく必要があると思います。(以前ご紹介させていただいたかもしれませんが)より詳しくはysbeeさんの「米流時評」をご参照下さい。彼は中東問題をずっと追いかけているので、日本の報道では全くわからないウラ事情も理解することができます。おすすめです。http://beiryu2.exblog.jp/
新快速 播州赤穂行き
2007/09/06 12:24
新快速 播州赤穂行き さん、こんにちは。TBありがとうございました。
金正日が「拉致被害者はもういない」と言ったそうですね。北も他の国も早く幕引きして日本から金を引き出したいのでしょう。
日韓条約によりますと、日本は戦後補償を北朝鮮の分まで韓国に渡しておりますから、筋からすれば韓国からもらえば良いということになりますが、日本も出さざるをえないことになるでしょう。ただ、国民が許さないと思いますね。
指摘されていますように「進展」をどういう形で行うかがポイントですが、中途半端な進展では国民を納得させることはできないでしょう。
ナルト
2007/10/09 16:19
ナルトさん>
こんばんは。コメントありがとうございます。私はどうも金正日の言っていることが100%ウソとは言い切れないような気がしてるんですね。私は拉致問題は日本の主権の侵害であり、解決すべき問題であると思っておりますが、どうも安倍さん以来の日本の対応を見ていますと、活きている可能性しか考慮していない、死んでいるという可能性は全部デマだと捉える空気になっていることに危うさを感じています。こういう空気は、もし仮に真実が全員が生存しているということでなかった場合に、永遠にその真実が明かされないことになる。それは永遠に解決しないことになってしまいますので、そっちの方が危険ですよね。日本にとっての脅威は北朝鮮よりも中国であるということを忘れてはいけないと思います。
新快速 播州赤穂行き
2007/10/09 23:21
新快速 播州赤穂行き さん、こんにちは。
拉致被害者の死亡については、「アカシックレコード」が早くから指摘しており、今回の安倍総理辞任も、安倍氏が拉致被害者の死を知っていながら黙っていたことをバラすと言われたからだというような説を唱えています。
中共の脅威は北朝鮮レベルをはるかに凌ぐことは明々白々ですが、国民感情として残りの被害者全員死亡となると一気に北朝鮮への敵意が高まるでしょう。
もし中朝戦争仮説が正しいとすると、拉致問題の「進展」を演出するために生き残っている被害者は返還してくるはずですが、それがないということは、全員死亡の可能性がありますね。
2.3人でも返還すれば「進展」と見なして中共攻撃の資金援助ができるのですが、それさえないというのはそういうことかと。
どうなりますかね。私としては、まずは中共を叩く必要があると思いますね。
ナルト
2007/10/10 16:31
ナルトさん>
「アカシックレコード」の論もなかなか説得力があると思います。拉致被害者の問題は国民感情もあって、非常に落としどころが難しいと思いますが、外交は純粋な予測と可能性で戦略を練らなければいけないのに、「希望的観測」をあたかも「予測」として前面に出してしまったことが、もしかしたら後々禍根を呼んでしまう可能性があるんじゃないかなあと心配しています。現実主義外交の福田さんの手腕に期待したいと思います。
新快速 播州赤穂行き
2007/10/12 00:39

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