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<日米同盟を「永遠」と考えるのは危険だ> 中国の軍備増強に対して警告を発する一方で、 中国の空母建設に協力を申し出る。 あたかも日中の緊張を煽っているかのように見える米国の行動。 この何とも矛盾したかに見える米国の行動を読み解く「カギ」は 一体何なのか。 今回はその点について考えてみたいと思います。 まず、この問題を考えるに当たっては、 「日中の緊張を煽って得をするのは誰か」 という視点が必要です。 そして、元をたどれば 政治家は「誰の言うことを聞いて」、「誰のために働くのか」 という視点が必要になってきます。 選挙で当選することが最大の目的である「政治家」が言うことを 聞かなければいけない2つの勢力があります。それは、 @ 地元(自分の選挙区)の有権者 A 自分の政治活動のためにカネを出してくれるパトロン (政治活動はとにかくカネがかかる) です。 この重要なパトロンとは、グローバルに活動する投資家や企業であり、 彼らの意向が外交政策・地政学的動向に大きく影響を与えているのです。 そして、「誰のために働くか」という視点からもうひとつ。 政治家個人として、あるいはその政治家に資金を出した人 にとって、選挙で投じた莫大な資金を回収する必要がある。 というわけで、 B 身内(及び自分が要職を務める企業) が上げられる。日本でいう「口利き」「談合」と同じ。 では、ブッシュ政権の外交政策の意思決定を担う人のパトロンは誰なのか? ブッシュ政権の意思決定の中枢人物の経歴を見てみよう。 経歴は彼らの支持母体と密接な関係があると思われるからだ。 ● ブッシュ大統領 Arbusto Energyの元Senior Partner (ビンラディングループとの関係が取りざたされたエネルギー企業) 【参考】Arbusto Energy(wikipedia) http://en.wikipedia.org/wiki/Arbusto_Energy ● チェイニー副大統領 Halliburton Energy Servicesの元CEO (120カ国以上に展開するエネルギー企業) 【参考】Halliburton(wikipedia) http://en.wikipedia.org/wiki/Halliburton ● ライス国務長官(≒日本でいう外務大臣) Chevron Corporationの元取締役 (世界6大石油メジャーの一つ) 【参考】Chevron Corporation(wikipedia) http://en.wikipedia.org/wiki/Chevron_Corporation ● ポールソン財務長官 ゴールドマン・サックスの元会長 (世界的に大儲けしている投資銀行。中国との連携も強固 三顧の礼に近い形で財務長官に就任) 【参考】Henry Paulson(wikipedia) http://en.wikipedia.org/wiki/Henry_Paulson ここからわかることは、 @ 政権中枢は「エネルギー産業」と密接な関わりがある A 三顧の礼に近い形で金融資本家の代表として財務長官に 就任したポールソンの存在は、 中国に対する友好的意思表示の表れである。 ということです。 ということは、 「エネルギー産業」にとって、石油価格の高騰は望ましいし、 「金融資本家」にとっては彼らの稼ぎ場である 中国の台頭は望ましいといえる。 先にも述べましたが、グローバルに活動する「投資家」や「企業」が 米国の(もちろん日本も)外交政策に大きな影響を与えているのが 現状です(日本ではトヨタとかキャノンとかね)。 その観点から見ると、今の米国の政治力学は、 世界大戦は困るが、世界経済(相場)に影響を与えない程度の 局所的な衝突や適度な地政学的緊張関係が望ましいと考える、 いわゆる「綱渡りの平和志向」といえる。 それは、エネルギー産業を潤すことになるからである。 石油の値段が上がって、一般消費者にはダメージを与えているが、 そのウラで大手メジャーは史上空前の利益を上げている。 そして、それは政権中枢の支持母体の利害と一致するわけだ。 ということは、そのエネルギー価格の高騰をもたらす 中国の経済発展と地政学リスクの高まりは、 「建前」とは裏腹に、実は彼らにとって歓迎すべきであるといえる。 日本よりも中国の方が投資先として魅力的と考えれば、 資本家は「同盟国」の日本よりも、「仮想敵国」の中国との関係を 優先させるだろう。 もはやグローバルに活動する「資本」に対しては、 「国家の論理」は通用しない。「資本」にイデオロギーは関係なく、 儲かるところに流れるという「資本の論理」に従うだけだからです。 だから、 日米同盟を強固にすることは今の日本にとっては不可欠だと思いますが、 いわゆる「対米追従」一辺倒は非常に危険であることは 上記のことから明らかだと思います。 そして、かつて日英同盟が瓦解したように、今日の日米同盟も永遠ではない。 もちろん永久に良好なパートナー関係を維持できるに越したことはないが、 それはあくまで「希望」であり、 「可能性としては」解消を十分視野に入れておく必要がある。 万が一そうなったときに、日本の味方についてくれる国が どれくらいあるだろうか。 そういう可能性を考慮したうえで外交戦略をとる必要がある。 米国は日本にとって「重要なパートナーのひとり」 (「Only One」ではなく「One Of Them」)と割り切って、 他国と連携を強化すべきだと思います。 米国との同盟関係を維持しながら、 いかに「対米追従」から脱皮していくか。 これが21世紀の日本の外交のテーマになるでしょう。 どんなときでも米国が日本の味方になってくれると考えるのは「幻想」です。 先にも述べましたが、「同盟」とは相手にとって自分の利用価値があって はじめて成り立つものです。 「同盟」とは相互依存の関係ではありません。 お互いが自分のないところをうまく利用することに過ぎません。 日本は米国の「軍事力」を、米国は日本の「カネ」を。 それ以上でもなければ、それ以下でもないのです。 では、日本はどうすればいいのか。 最後にその点について考えてみたいと思います。 (次回に続く) http://keyboo.at.webry.info/200707/article_9.html ←あなたのお役に立てたらクリックしてください人気blogランキングへ ↑あなたのお役に立てたらクリックしてください。 (ご参考) 「世界情勢」をもっと深く知りたい方におすすめの本
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Blog 2007/07/08 21:40 |
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