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help リーダーに追加 RSS 【再掲】「従軍慰安婦問題」はどう考えるべきか

<<   作成日時 : 2007/07/31 08:45   >>

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日本の参院選に配慮して今日になったとのことですが、
先ほど米下院で「従軍慰安婦謝罪要求決議案」が可決されました。


参院で民主党が第一党となったことで、
また大きくクローズアップされる可能性があります。


この「従軍慰安婦」の問題はどう考えればよいのか。
「ウラ」の背景には何があるのか。


過去記事の再掲で恐縮ですが、
再度この問題について、
「外交的側面」から整理しておきたいと思います。




<日本の超党派議員の意見広告が全く効果がなかった理由>


先ほど「なぜか」米国議会の下院外交委員会のおいて
いわゆる「従軍慰安婦の謝罪要求決議」が可決されたようです。

【参考】米下院外交委、慰安婦決議案を可決・日本政府に謝罪求める(日経)
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20070627AT2M2700K27062007.html


この手のネタは、ややもすると「お前は右だろ」「いや左だろ」
というようなイデオロギー論争になってしまう恐れがあるので、
あまり書きたくなかったのですが、「外交」という観点から見ると
今後教訓とすべき点があると思われますので、
ちょっと記事をアップしておきたいと思います。


ちなみに、この記事でこの問題の真偽を検討するつもりはありません。
ただ、個人的には様々な方面から様々な検証結果が発表されたり
発見されたりしている現状を考えると、この問題は「個別案件」として
まだ検証の余地があるのではないかと考えます。

【参考】慰安婦(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%85%B0%E5%AE%89%E5%A9%A6

【参考】従軍慰安婦問題(国際派日本人養成講座)
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h11_2/jog106.html
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h11_2/jog107.html


ここで注意しなければいけないのは、
これはよく海外メディアが誤解しているのですが、
このことが「過去の戦争を正当化することにはなるわけではない」
ということです。


先の大戦に対する責任と、この「従軍慰安婦」の問題は
同列に判断すべきことではありません。


日本がアジアの人に対して悪いことはしていないと言うつもりは
全くありませんが、戦勝国が何も悪いことをやっておらず、
全て敗戦国のせいであるというのも正当な評価とは思えません。


二度と戦争を起こさないためにも、各事件・案件の検証は
「冷静・客観に」行う必要があるということです。
そうでなければ、「自己批判」を余儀なくされた敗戦国はもとより、
実は「無反省」の戦勝国が戦争を引き起こす可能性は
否定できないと思うからです。


しかし、残念ながらこの考えは欧米メディアには「絶対に」通用しません。
なぜなら、彼らは「戦勝国」の側であり、この考えを認めるということは
自分たちの正当性を崩すことになるからです。


なので、この考えは「是々非々」では「絶対に」通らないのです。


そういう意味で、決議前にワシントンポストに出された
超党派国会議員による意見広告は、
日本の世論には歓迎する向きもあったようですが、
「あるもの」が足りないために、
米国人(性格には議会の議員)の神経を
逆に逆撫でさせる結果となってしまいました。
それは一体なんだったのでしょうか?

【参考】日本の国会議員ら、米紙に「慰安婦強制性否定」の全面広告(AFPBB)
http://www.afpbb.com/article/politics/2239843/1694336


答えは「パトロン」の不在です。


政治における「ロビー活動」の重要性は万国共通です。
米国はその最たるものでして、時の政権が全て親イスラエルなのも、
彼らの猛烈なロビー活動の結果なのです。


そして、ロビー活動に必要なのは当然「カネ」。
もっと正確に言えば、「『カネ』でパトロンを釣ること」です。
「パトロン」とは当然「味方になってくれる議員」のことです。
つまり、議決権のある議員をカネで買収するということです。


日本の超党派議員さんたちの行為は立派だったかもしれませんが、
彼らは正直過ぎたために「カネ」の使い方を間違えました。
この喫緊な状況で訴えるべきは「世論」ではなく議決権を持つ「議員」です。
多額の広告費は、ロビー活動にまわすべきでした。
そうすれば2票しかなかった反対票はもっと増えていたでしょう。


これは、彼らが「是々非々が通らない」という
国際社会の常識を知らなかったのか、議員への人脈がなかったからなのか、
それとも、実は日本国民に対する
単なるパフォーマンスだったのかはわかりませんが、
六カ国協議に続く、「外交」分野での日本の敗北であることは間違いありません。


これは今後の教訓として、十分認識しておくべきことでしょう。










<なぜ直接関係のない「米国」で決議されたのかを考える必要がある>


そして、一方でこの問題に関して誰もが抱く
3つの疑問について考えておかなくてはなりません。


@ なぜ直接関係のないはずの米国でこの問題が取り上げられたのか

A なぜあえて同盟国である日本を糾弾するような決議案が出てきたのか

B なぜ今になってまたこの問題が蒸し返されてきたのか



この点について、明確な答えを書いているマスコミはありませんでした。
なぜなんでしょうか。気づかないだけなのでしょうか。
それとも気づかない「フリ」をしているのでしょうか。


「普通に」考えたら、
自分に関係のない案件で仲の良い相手を糾弾したりはしないですよね。
日本が米国開拓時におけるネイティブアメリカン虐殺に対する
非難決議をするようなもんです。
そんなことわざわざしたりするでしょうか。「普通は」考えられないですよね。


ということは、日本と米国の関係に亀裂を入れたい
誰かの意図が働いていると考えるのが自然じゃないでしょうか。
なぜなら、今日米関係は民間レベルでもかなりうまくいっており、
米国があえて日本を敵視する理由は全くないからです。

【参考】米国における対日世論調査(外務省)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/yoron05/gaiyo.html


そして、日本と米国の関係に亀裂が入ることによって得をする人は誰なのか
という視点から考えないと、この問題の本質は見えてこないと思います。
そうでないと、上の@〜Bの疑問には答えられないからです。


では、その「誰か」とは一体誰なのか?


それは、今回のこの決議案を起案したマイク・ホンダ氏の背後にいる
団体を見ればわかります。
(ホンダさん、おじいさんが熊本出身の「日系人」なのに。。。
「カネ」の力って恐ろしい。。。)

【参考】Japanese - American makes big waves in Japan(IHT)
http://www.iht.com/articles/2007/05/11/news/profile.php

【参考】米議会、慰安婦決議案 中国系団体も表舞台に(産経)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070603/usa070603004.htm


そして、これ以上はここでは言いませんが、
この彼の国のしたたかさは日本も是非見習うべきでしょう。
国際関係って複雑ですねえ。


こういう風に書くと「お前は右だろう」というレッテルを貼られる可能性があるので
一応申し上げておきますが、私は右でも左でもありません。
イデオロギーによるのでなく、個々の案件を是々非々で考えたいと思っています。
そして、考えた結果の答えがこれなのです。


@〜Bの疑問は「右」のイデオロギーから出てきたものではないでしょう。
事の成り行きを冷静に見ていれば、極自然に出てくる疑問のはずです。
イデオロギーにはまり過ぎると、思考停止になる危険性がありますので
十分に注意しなければいけません。


というわけでちょっと話が逸れてしまいましたが、最後に一言。
今回の件から得られる教訓がもうひとつあります。


それは、普段から様々な国と人的交流を図っておく必要があるということです。
これは実は対北朝鮮に関しても言えることなのです。
そして、それは政治家よりも出来れば民間のパイプの方がいいと思います。

【参考】一枚の写真が語る「アメリカと北朝鮮との間にだけあって日本にはない」関係(松尾文夫・アメリカウォッチ)
http://homepage.mac.com/f_matsuo/blog/fmblog.html


「国交がないから」、「敵対しているから」という理由で
本当に人的交流が何もないと、交渉すら出来なくなってしまいます。
「本音」と「建前」は外交でこそうまく使い分ける必要があると思います。
この使い分けは日本人の得意分野だと思うんやけどなあ。



(P.S.)アイム・ソーリーは難しい

【参考】「アイム・ソーリー、難しい?」慰安婦決議巡り米議員(朝日)
http://www.asahi.com/international/update/0627/TKY200706270090.html

ちなみにこんな記事を見つけちゃいましたが、
訴訟社会米国における「謝罪」は即「賠償」を意味します。
もちろんそれがわかっていてスコット議員は言っているんでしょうけど。
だったらアイム・ソーリーは「難しい」ですよね。

【参考】日本政府は静観の構え、慰安婦決議案可決で
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070627AT3S2700B27062007.html


そういえば、この問題を極めて冷静に分析されていた方がいたなあ。

【参考】米国議会が「慰安婦」問題にご執心の理由(国際派時事コラム「商社マンに技あり!」)
http://blog.mag2.com/m/log/0000063858/108319669.html?c=pol
(この方のコラムは毎回読ませてもらっていますが、かなりお勧めです!)


ということは、これは日米分断の意図のある彼の国と
米国の金欲弁護士軍団の利害が一致して結託したというわけか??
「人権」も「正義」も「カネ」次第か。はあ〜。。。


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コメント(14件)

内 容 ニックネーム/日時
>多額の広告費は、ロビー活動にまわすべきでした。
>そうすれば2票しかなかった反対票はもっと増えていたでしょう。

ロビー活動の重要さなど、日本の議員もとっくに承知しているでしょう。
米国議員をカネで釣る?
日本人には無理。
米国議員にとては、まず、自分の政治生命が長続きすることが肝心なので(あたりまえ)、票に結びつかないなら、カネがあっても無意味。
日系米人は数で中国系、韓国系に劣り、その差は開くばかりなので、票田として威力を持ちません。
通りすがり
2007/08/01 16:04
つづき

次いで、アメリカは(殊に民主党員は)伝統的に中国びいき。今後は、その伝統がアメリカ全体へと拡大するでしょう。
なんたって13億人の市場ですから。
なまじ日本が中国の「偉大なる中華」というプライドにとって障害で、それで東アジア、ひいてはアジア全体が不安定化するなら、アメリカとしては面倒なので、「ええい、日本など切り捨ててしまえ。アジアの覇権は中国に認めさせてやれ」となるでしょう。すでに、なっているのかも。
ワシントンポストへの意見広告、いいじゃないですか。
捏造物語で謝罪しろなどとアメリカに言われて、何の反論もせず沈黙? それこそ無意味ですよ。
繰り返しますが、どうせアメリカは日本などキャッシュディスペンサーとしか見ていないのですから。
通りすがり
2007/08/01 16:05
つづき

それに、今回の下院での採決には、ブッシュ政権の意向もはたらいていると見るべきでしょう。アメリカはもう北朝鮮問題から手を引きたがっている。日本にこれ以上、拉致問題で意固地になられては困る。北朝鮮の日本人拉致を「慰安婦は日本軍に拉致された被害者」と言い募ってチャラにしたいのは、北朝鮮・韓国・中国だけじゃない、ということ。日本に拉致問題をひとまず棚上げさせ、北朝鮮への制裁を解除させたいのがブッシュ政権(チェイニー)の思惑。
通りすがり
2007/08/01 16:12
通りすがりさん>
コメントありがとうございました。また様々な点でご指摘頂きありがとうございます。確かにおっしゃるとおり、票田としての日系人の威力の点から考えればカネで釣るのは無理だったのかもしれませんね。私も今回のFACT広告は「よくやってくれた」という思いではいたのですが、現実的には効果がなかったという点で、なぜなのかなと考えたらそういう考えに行き着いたわけです。ロビー活動とともに、広告宣伝活動は、外交における日本の最大の課題だと思ってします。米国が日本をキャッシュディスペンサーとしか見ていないこと、米国が北朝鮮問題から手を引きたがっていることは私も承知していますが、私は中国は北朝鮮問題をチャラにしたいとは考えていないと思っています。もしご興味ありましたら以下のエントリをご参照ください。http://keyboo.at.webry.info/200707/article_13.html。またブッシュ政権も外交面では割れていて、北朝鮮問題を収束させたいのはチェイニーではなく、ライスの思惑だと思います。今の米国外交の主導権はチェイニーからライス・ゲーツに移っていると思います。
新快速 播州赤穂行き
2007/08/01 17:53
新快速 播州赤穂行きさん、おはようございます。TBどうもありがとうございました。

米国下院の慰安婦問題非難決議案は寝耳に水でしたね。しかし、ご指摘のように、背後で動いている要素を把握すれば、その理由が納得できます。

それにしても、この問題の厄介さは、国内ではイデオロギー論争に、国際的には外交駆け引きに巻き込まれていることです。しかしながら、この諸要素を抜きに慰安婦問題を解決するのは、現在のところ、難しそうですね。

ところで、これから、EU諸国でも、この件が取り上げられる可能性は否定できませんから、早めに問題の芽は摘まれることを願っているのですが。

寛斗
2007/09/01 17:23
古森さんのブログのTBからやってきました。

>答えは「パトロン」の不在です。

これは「コロンブスの卵」ですね。
わかってはいるんだけどなかなかやれない。
やったもん勝ち!てことですね。
@隼人正
2007/09/01 22:59
寛斗さん>
コメントありがとうございました。
>>この問題の厄介さは、国内ではイデオロギー論争に、国際的には外交駆け引きに巻き込まれていることです。
とはまさにおっしゃるとおりで、私のこのエントリは後者の視点から書いたものですが、この記事に対して、前者の視点から反論している向きもあるみたいです(こないだたまたま見つけました)。だからこそ、御サイトでのナルトさんのコメントにありましたように、事実関係をはっきりさせる必要があると思うのですが、「性」の問題であるだけに、表向きは「事実はそうかもしれないが、そうは言ってもね」なんていうリアクションも出てくるような気がしていて、おっしゃるように非常に難しい問題なんだろうなと思っております。
新快速 播州赤穂行き
2007/09/02 13:53
@隼人正 さん>
コメントありがとうございました。中・韓はこの手のロビー活動は移民の数の多さの点もあるかもしれませんが、日本と比べて格段に進んでいますね。国際社会において「倫理」は建前に過ぎず、まさにおっしゃるとおり「やったもん勝ち」の世界なわけですから、そういうゲームのルールの中で、日本がどう世界に自らの主張を訴え、実現していくのかという点は、戦略的な解をちゃんともっておかなければいけないということですね。
新快速 播州赤穂行き
2007/09/02 13:57
RedFoxさんから来ました
大分前ですが、親日派の議員の応援より、文句を言う議員を日本は応援していると、親日派の議員が嘆いていた記事がありましたが、お金の使い方を知らない事で、損をしている事が多すぎますね。
ねねこ
2007/09/04 12:05
ねねこさん>
コメントありがとうございます。正しいことを言えばわかってくれる社会ならいいんですけど、残念ながら人間は銭に弱い(笑)。文太さんがおっしゃっておられたように、日本の場合は島国で他民族に支配された事もないし、国内で多民族が凌ぎを削ってる訳でもないし、日本人のロビー活動が不得手なのは歴史から来る民族性としか言いようがないっていうことなんでしょうね。けど、現実そうじゃないんだよってことに早く気づかないと、気がついたら身包み剥がされちゃったでは笑いごとでは済まなくなっちゃいますからね。
新快速 播州赤穂行き
2007/09/04 12:33
トラックバックありがとうございました。すいません経済エントリーは守備範囲外で、ろくなコメントが出来ないので、ROMオンリーになってますw。

ワシントンポストの意見広告は以前頼まれて全訳した事がありますが、あれをやる事自体にカネがかかっていても、そこで政治家を動かすと言う活動は全く見えて来ませんでしたからね。

私がアメリカで仕事をしていて、そのノリで日本に来ると私自身気をつけないとかなりずれてしまうのが「クリーンさ」「筋道を立てる事」「秩序」への物凄い気の使いようなんですよ日本は。息苦しい位に。アメリカはある意味極度に合理的な面があって、乱暴な言い方をすれば「結果さえ良ければOK」みたいな所もあるし、こういう日本の性格はどこから来るのかなと思います。一説によると日本独特の官僚機構は大化の改新の時代からだとも言うみたいだし。
文太
2007/09/05 07:49
で、例の中国人実業家の献金額など見てるとそれぞれは意外と小額なんですが、アメリカの場合はとにかく「スポンサーを探すのが全業務量の半分は占める」と揶揄される位、とにかく金集めに相当時間を取られる面があって(例えば大学の学長の仕事の殆どは寄付者集めだったりします)、そういう国だから結局こういう構図が成立してしまうのかなと言う印象です。
文太
2007/09/05 07:51
文太さん>
コメントありがとうございます。たしかに日本は「クリーンさ」「筋道を立てる事」「秩序」にうるさいですね。うちの会社もうるさいうるさい(笑)。官僚機構の歴史もそうだろうし、昔の武士同士の「いくさ」なんかでも、まずお互いの名乗りを上げてからでないと攻撃しなかったそうです(元寇のときは相手がそれをしないでいきなり攻撃してきたから面食らったとか)。そんな「殺さなければ殺される」の切羽詰った状況ですら「秩序」というか「順序」を重んじたと言うことですから、その年季の入り方は只者ではない感じがしますね。以前文太さんもおっしゃられてたように、日本は海洋国家という自然の要塞で守られている(悪い意味では外と対峙する緊張感がない)ことからくる「余裕」というか、そういうものが「秩序」を過度に重んじる性格形成に大きく作用しているような気がします。それと同じ価値観を弱肉強食の国際社会にも持ち込んでしまっているからおかしなことになってるのかもしれませんね。
新快速 播州赤穂行き
2007/09/05 08:43
(続き)
それにしても民主主義ってカネいるんですね〜。カネ集めるためには極端な話主義主張に構ってはいられないということなのかな??そういえば、日本でも北朝鮮から献金もらってるのが発覚して議員辞職したおじいさんがいました(笑)。
新快速 播州赤穂行き
2007/09/05 08:44

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