途転の力学

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help リーダーに追加 RSS 小沢民主党大勝の原因を探る

<<   作成日時 : 2007/07/30 09:44   >>

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下馬評どおり、自民惨敗、民主大勝となりました。
もっと正確に言えば、民主大勝、他惨敗ということになるのでしょうが。


私のこれまでの記事をご覧頂いた方は、
私がどの党に票を入れたのかお察しがつくでしょうし、
今回の結果について、良しと思っているかどうかはおわかり頂けると思います。


けど、結果は結果ですね。仕方ありません。
やはり選挙に強い小沢さんを見せ付けられた感じがしました。
自民党との対立戦略が功を奏した見事な戦いぶりだったと思います。


小沢さんが党首になって、民主党は完全に変わりました。
民主党にあった「頼りないけど新しい」イメージがなくなり、
「ちょっと頼れそうだけど古い」イメージに様変わりしました。
(私個人の考えではなく、一般的に見たイメージの話)


「格差是正」をキーワードに、自民党がいわゆる改革政党に変わる
過程において捨てた勢力を見事に拾い上げることに成功した
わけですね。
実際の政策はともかく、そういうスローガンを掲げれば地方はついてくる。
地方での一人区の圧勝がそれを如実に現している。


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【参考】衆院千葉7区補選:民主党勝利が意味することは
http://keyboo.at.webry.info/200612/article_25.html


今回の選挙戦でもほとんど地方の一人区を回ってましたから。
都市はテレビでやればいいし、直接語りかけても効果は薄い。
けど、地方は人口も少ないしお年寄りが多いし、
Face-to−FACEの戦略が非常に効く。
小沢さんはこの選挙に向けてず〜っと周到な準備を重ねていたのです。

【参考】自民党と民主党の対立軸は何か(国内政治のおさらい)
http://keyboo.at.webry.info/200612/article_40.html


マスコミの異常な安倍政権叩きが問題になり、
報道の公平性の観点から疑問を感じることもありました。

【参考】安倍政権叩きの「ウラ」の構図は何なのか
http://keyboo.at.webry.info/200707/article_20.html


それが小沢民主党に風を吹かせた面もあったと思いますが、
選挙は「戦争」ですから、卑怯もへったくれもありません。
「勝てば官軍」なんです。


マスコミの糾弾姿勢は安倍さんもわかっていたはずなので、
この問題は、安倍さんの危機管理の問題と捉えた方が
今後同じ轍を踏まずに済むような気がしています。
今後、ますますマスコミのボルテージは上がると思いますし。


ところで、今般小沢民主党が大勝した現象を、
もう少し大きな視点から見てみると、次のことがわかります。


それは、今の世論の動向を見ると、
小泉さん時代の「新興勢力」躍進の反動から
「守旧派」優勢の展開となっており、
それが小沢民主党への追い風となった面が少なからずあるのではないか

ということです。


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これは、世の中が大きな変化を遂げようとしているときに起こる
拠り戻し現象の一種であると思われます。
社会の過渡期には必ず見られる現象です。


そういう時期に首相になった安倍さんはある意味ツイてないかもしれません。
この拠り戻しの時期における与党の支持率低下は
誰が首相をやっても恐らく避けられないような気がします。
(もちろん安倍さんの脇が甘かった点は多々ありますが)


では、「守旧派」優勢の構図に(かつての自民党橋本派政権のころのように)
完全に逆戻りするかというと、個人的にはそうはならない気がしている。


IT革命や経済のグローバリズム等で、日本だけでなく世界全体が
大きな変革期を迎えており、これまでの法則というか序列というか、
利益を配分するシステムというか、そういうものが通用しなくなってきているのは
誰の目にも明らかになっている。

【参考】世界を読み解く3つのキーワード
http://keyboo.at.webry.info/200708/article_9.html
http://keyboo.at.webry.info/200708/article_10.html
http://keyboo.at.webry.info/200708/article_11.html



だから、最終的にはよりオープンかつ効率的な方向に変わらなければいけない
ということは、守旧派の人も目を背けたいかもしれないが、
受け入れざるをいない状況になると思われる。


ただ、社会の「改革」なり「変革」というのは、
「革命」でも起こさない限り、一気に一方向にいくというものではなく、
「新興勢力」と「守旧派」が激しい綱引きを行う中で、
右に左に振り動く過程を経て、最終的な落としどころを探っていく。
つまり、漸進的にしか変わっていかないということです。


従って、今般のこの「守旧派」巻き返しの展開も、
「新興(=改革)勢力」の勢いが完全に断ち切られたと考えるのは
早計であり、おそらく、また逆の方向の力学が働くと考えています。



もちろん民主党も自民党も一枚岩ではありません。
民主党の中にも改革意欲のある若手はいますし、
自民党の中にも守旧派に属するような人はいます。


従って、いずれは政界再編がもたらされると見ています。
その契機が「憲法改正」となるのではないかと考えています。

【参考】小沢民主党を支持するということはどういうことなのか
http://keyboo.at.webry.info/200706/article_11.html
http://keyboo.at.webry.info/200706/article_12.html
http://keyboo.at.webry.info/200706/article_13.html


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コメント(17件)

内 容 ニックネーム/日時
自民党に期待ができなくなった税金を使っての公共投資、農家への補助を、金に汚い有権者が民主党の小沢さんに求めているだけですよ。 

小沢さんは、地方の農協や建設会社を回って裏約束して、彼らが組織票をまとめたのでしょう。  朝鮮総連も消費者金融・パチンコ利権を守り、北朝鮮拉致問題の追及を阻止するのを祖国から支持されていて、安部政権を潰したい。  さらに汚職や天下り利権を守りたい官僚、及び公務員。

真の勝者は、民主党ではなく北朝鮮、朝鮮総連、公共事業にたかる地方の汚職建設業者と補助金目当ての農家、敗者は汚職と無縁な真面目な国民の人々ですよ。

汚職政治への逆戻りが、皆さんには分かりませんか?   北朝鮮に拉致されている人々の救済を考えたことがありますか?
Renaissancejapan
2007/07/30 15:15
Renaissancejapanさん>
コメントありがとうございます。私の過去のエントリーにも書きましたが、私は「小沢民主党=古い自民党」だと思っています。それがまさにおっしゃるように「自民党に期待ができなくなった税金を使っての公共投資、農家への補助を、金に汚い有権者が民主党の小沢さんに求めた」結果の勝利というか、その構図を見事に利用したということだと思います。特に参議院は選挙区の割り方の特性上、地方重視の構造となっているため(人口構成に比して地方の議員数が多い)、残念ながらその彼らの要求が予想以上に小沢さんに追い風になったんだと思います。また北朝鮮の内政干渉(「自民敗北は当然」)も考慮すると、そちらの勢力の影響もゼロではないかもしれませんね。
新快速 播州赤穂行き
2007/07/30 16:09
こんばんは、
いやな予測が的中してしまいました。
まあ、衆院選でなかったことがせめてもの幸いです。

播州赤穂行きさんの分析、非常に明快で納得がいきました。
自民党に事前にこれだけの厳しい「自己分析」をして、リスクマネージメントを仕切る人間がいたら、結果もある程度変わっていたのでは... と残念です。

安倍さんは、選挙前あまりにも打たれっぱなしで、反撃の余裕さえなかったように見えました。
海外からなので、ほんの表層だけしか把握していませんが、やはり現代の選挙戦、イコール「情報戦争」でしょうから、もっとリスク管理に長けた「長期の情報戦略」を組み直ししないと、地盤そのものを失ってしまうのでは、と気がかりです。
ysbee
2007/07/30 16:34
ysbeeさん>
こんばんは。コメントありがとうございました。私は安倍さんは選挙に弱い人だと思っていましたので、非常に心配していましたが、予想以上に悪い結果で本当に残念です。小泉内閣時代の参院選挙で負けたときの幹事長もたしか安倍さんでした。また安倍さんの地元山口はお父上の地盤を引き継いだ安倍王国なので、毎回ほぼ無風当選。つまり選挙で苦しんだ経験が乏しいんですね。選挙は「戦争」であるという認識が弱かったんだと思います。正しいことを愚直に訴えていけば国民はわかってくれると思っていた、そういう育ちのよさというか、いい意味での人柄が選挙では逆に仇になってしまったような気がします。人の本当に「怨念」に出くわした経験がないのかもしれませんね。それが百戦錬磨の小泉さんとの決定的な違いなんだと思います。余計な情を捨てて「鬼」になれるか。これが彼が長期政権を維持するための最大のポイントになると見ています。
新快速 播州赤穂行き
2007/07/30 17:15
新快速播州赤穂行きさん、おはようございます。やっとTBいただいた本体のエントリにたどりつきました。たくさんコメント残してしまいすみません。
私が興味があるのは、小沢さんは政権交代をして何がしたいのかということですね。
政界再編を画策しているのか、それとも単に政権を握りたいだけなのか・・・。彼の手法そのものは古いものですが、何を見据えているか見えてこないのが、不気味でもあり、また少なからぬ人々に期待を感じさせてもいるのでしょう。単に政権がとりたいだけの野心家でしたら、貴君の示された時代の流れに流されて消え行く運命にあると言えましょう。
ナルト
2007/08/01 10:01
ナルトさん>
たくさん貴重なコメント頂戴いたしましてありがとうございました。私は小沢さんが「古い」バラマキ型を主張する限りは、恐らく大蔵官僚の激しい抵抗によって、その政策は頓挫する可能性が高いのではないかと思いますし、実はそのことは小沢自身がわかっているのではないかと想起したりもします。地方への「バラマキ」は即効薬として一時的な効果はありますが、その分賞味期限も短いため、出し続けないと不満が再燃するのは時間の問題ですが、バラマキを続けられるほどの財政上の余裕は全くありませんで無理だと思います。従って、仮に民主党が政権を取ったとしても長期間は持たないと思います。
新快速 播州赤穂行き
2007/08/01 11:28
(続き)これは私の「カン」でしかありませんが、小沢さんは政権を取った後のことは本気では考えていないのではないかと思います。理由は体調です。仮に民主党が政権を取ったとしても、小沢さんに総理大臣の激務が務まる体力はない。だから政権交代を起こして二大政党制の基礎を築いたという「名誉」を勝ちとって、引退の「花道」にしようと考えている可能性はゼロではないというか、可能性は結構高いような気がしています。今回の選挙で退路を絶たれたのも、勝てる自信だけでなく、ご自身の体調が作用したのではないかと。
新快速 播州赤穂行き
2007/08/01 11:29
お邪魔します。公示前後に総理が出演したテレビ等での発言やしぐさに???って思った一人です。マスコミのバッシングに焦ったか何かはしりませんが、自分から出演したいといって出たのに逆効果だと思いました。この時の印象は賢くない大臣発言より重いと思います。このことから負けるべくして負けたものだと。応援している人からこの点の意見が少なくて残念ですね。このままだ解散がうわさされる衆院選でも同様な行動をするのではないかと。
コメントします
2007/08/02 17:27
コメントしますさん>
コメントありがとうございます。実は私の家にはテレビがありませんので、安倍さんのテレビ出演の様子は残念ながらごんじ上げないのですが、でも少なくとも彼は演説が下手ですね。そこが小泉さんとの決定的な違いだと思います。言ってることはいいのかもしれないけど心に響かない。政治は「言葉」で動くことを考えると、これは彼の大きな欠点だと思います。これでは都市の無党派層は動きません。まして地方のドサ周り業は小沢さんに先手を打たれている状態。戦術面があまりにも疎かだった。政策はそれなりにまともだっただけに残念ですね。そういう点から考えると「負けるべくして負けた」というご指摘はまさにその通りだと思います。
新快速 播州赤穂行き
2007/08/02 17:50
青木さん、片山さんなど古い自民党の代表選手たち 旧経世会の人は多くが落選しました。古い自民党優勢になったとは思いません。 

2007/08/02 21:01
あさん>
コメントありがとうございます。私の言う「古い自民党」を体現しているのは今や「民主党」ですね。自民党はおっしゃるように片山さんや旧経世会の方が多く落選したので、町村派は内心ほくそ笑んでるでしょう。党内にはかなり禍根を残す結果になったと思います。あの石破さんが安倍さんに退陣要求ですからね。自民党は都市政党の道に舵を切りましたので、民主党との差別化の意味でもそう簡単には元には戻らないと思います。ちなみに青木さんは落選していませんよ。
新快速 播州赤穂行き
2007/08/02 21:48
TBさせて頂いたついでにコメントさせて頂きます。自分は民主党支持者なので軽く受け流して頂いて結構なのですが、気になった点をコメントします。小沢民主=自民党守旧派、安倍自民=自民党改革派という構図は選挙の戦術としては納得できるのですが、実情は多少違うのではないでしょうか?
特に自分は民主党の農家への『戸別所得補償制度』はただのばら撒きとは思えません。
WTO・ドーハラウンドやASEAN+3を通して見れば民主党の農政案や「憲法提言中間報告」が違うように見えてくると思います。
出来れば自分のブログおよびイザ!の専門家ブログ農業2.0
http://agriculture.iza.ne.jp/blog/entry/248970/
をご覧頂けると幸いです。
讃岐の親方
2007/08/03 10:22
讃岐の親方さん>
コメント及びTBありがとうございました。私は今の民主党の構図は「大きな政府」を志向しているという意味で、自民党守旧派の体質を持っていると思います。いい悪いは別にしてそれが自民党との決定的な差だと思います。「戸別所得補償制度」も「ただの」バラマキではないかもしれませんが、ポイントは「補助金」とかと同じ観点から言えると思っていて、要は政府からの「補助金」は一時的なカンフル剤にはなるけれども、それに多分に「クセ」になって、「自助努力をする意思を奪う」という危険性を内包しており、根本的な解決策にはならないのではないか、ということです。
新快速 播州赤穂行き
2007/08/03 11:11
(続き)
日本の財政に余裕があって、そのカンフル剤を打ち続けれられるのであればいいのですが、とてもそんな財源は今の日本にはない。それだったら、もっと世界との競争に耐えられるような環境整備を行ったほうがいいのではないかという考えです(お金をあげるよりも儲け方を教えてあげる方がその人のためになるという視点)。もちろん「経過措置」として時限を定めた上でカンフル剤を打つというのは「アリ」だとは思いますが。(ご紹介頂いた「農業2.0」のサイトはなぜか私のオフィスのPCからはアクセスがブロックされて見れませんでした。すみません。怪しいサイトではないはずなのに。。。)
新快速 播州赤穂行き
2007/08/03 11:12
大都市部で民主党圧勝(東京・神奈川・大阪・愛知・千葉・埼玉の3人区以上6選挙区で2人当選)、自民党は大都市部選挙区で一人当選も当落線上で苦戦した。これは、民主党が改革派 自民党が抵抗勢力の古い政党と思われたのではないでしょうか? 2001参院選や2005衆院選で自民が大都市部で圧勝したのは、抵抗勢力に対抗する改革勢力だと思われたからだと思うし。

2007/08/05 23:27
あさん>
再度のコメントありがとうございます。2001年参院選、2005年の衆院選の見方に関しては私もその通りだと思います。しかし、今回の選挙は少し事情が違ったのではないかなあと考えています。たしかに今回都市部でも自民党は苦戦しました。ではそれで民主党を「改革派」とみなす雰囲気があったかというと、それはなかったのではないかと考えています。今回の選挙で民主党は自ら「改革政党」であるとうたっていたわけではありませんし(「生活第一」、「格差是正」は「改革」とは逆方向ですよね)、あくまで赤城農相問題がクローズアップされたことによる「ダーティーな」イメージに嫌気を差した、自民批判の受け皿として票が流れたという要素が多分にあったのではないかと思います(民主が自民の批判の受け皿であったことは、「あの」朝日新聞の世論調査にも出ていますね)。
新快速 播州赤穂行き
2007/08/06 13:08
(続き)ここで私が問題としたかったのは、有権者の捉え方というよりも党の持っている性質の問題なんですね。公約を見れば、自民は「小さな政府」の色が出ていますし、民主は「大きな政府」の色が出ていると思います。もちろん良いか悪いかは価値判断の問題ですけれど。この点から今回の選挙結果はデフォルメすれば「守旧派」の拠り戻し現象であると考えたわけです。
新快速 播州赤穂行き
2007/08/06 13:09

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