途転の力学

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help リーダーに追加 RSS 北朝鮮問題もう一つのシナリオ(日本が孤立しない可能性:前編)

<<   作成日時 : 2007/07/17 10:07   >>

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ヒルの電撃平壌訪問で北朝鮮の資金凍結問題が解決し、
北の核施設停止に向けて事態が急速に動き出しました。


そして、韓国からのコメ・重油の提供も始まり、
ついに「米国務省から」核施設停止宣言が出され、
米国主導でこの問題の幕引きが一気に行われんばかりの雰囲気です。


【参考】40万トンのコメ支援開始 韓国、北へ第1陣(iza)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/59878/
【参考】韓国提供の重油が北朝鮮に到着(iza)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/65540/
【参考】北朝鮮が寧辺の核施設停止 米国務省が声明発表(iza)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/66228/



私はこれらの動きから、


● 六カ国協議は既に米国が北朝鮮と直接交渉を
  開始した時点で茶番化しており、米国は既に北朝鮮と国交正常化
  を進めるつもりであること。

● 核問題を「解決」させて時点で六カ国協議の役割は終わり、
  日本の拉致問題は日朝の「二国間問題」に成り下がってしまったこと。

● さらには、北朝鮮の資本市場化、そして引いては北東アジアの
  安全保障のための「朝鮮半島統一」シナリオに向けて動き始めた
  ということ。

● つまり、日本以外の国にとって「北朝鮮問題は解決した」。



と考えてきました。


つまり、日本の外交的敗北、六カ国協議孤立シナリオです。
(ここでいう「孤立」とは、日本が拉致問題を主張するために
北の態度が硬化して、せっかく進みかけた「非核化」の動きを
日本が妨げたとみなされてしまうこと)

【参考】六カ国協議の茶番化は朝鮮半島統一への布石か
http://keyboo.at.webry.info/200706/article_19.html
【参考】日本以外の国にとっての「北朝鮮問題」は解決した(過去記事)
http://keyboo.at.webry.info/200706/article_20.html



明日から六カ国協議が再開されるようですが、
政府もこうした点を懸念しているようです。

【参考】政府「拉致」置き去りを懸念 北の核施設停止通知で
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/diplomacy/66514/
【参考】あすから6カ国首席代表会合 「無能力化」実質協議
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/diplomacy/66524/


しかし、自分で言っておきながら何なのですが、
外交勝負で日本が負けた点は変わらないのですが、
では、本当に日本は孤立してしまうのでしょうか。


つまり、日本と同じように、このまま六カ国協議を終わらせて、
「朝鮮半島統一シナリオ」に向けて進むことを「良し」としない人は
他にいないのでしょうか。


というわけで、本日は「北朝鮮問題」のもう一つのシナリオを
考えてみたいと思います。




<中国は本当にこのシナリオに乗り気なのか>


最近の動きで非常に気になったのは、この事態の急変にもかかわらず、
六カ国協議の議長国であるはずの中国が全く沈黙を保っている
ということです。議長国であればもう少しイニシアチブを取ってもよさそう
なのになぜなんでしょう。
(もしかしたら私が知らないだけかもしれません)


もしかしたら、中国は米国主導の朝鮮半島統一シナリオを
快く思っていないのではないだろうか。


確かに実質北を植民地にしている中国にとって、
北朝鮮経済が対外開放され、欧米資本家が殺到し、
せっかく独占しようとしていたレアメタルを、彼らと山分けしないといけない
というのは面白いはずありません。


また、米国主導の和平プロセスによって、
北朝鮮に親米政権でも誕生した日にゃあ、
中国にとって、国防上の危機が一気に高まります。


「核問題」を解決してくれるのはいいけど、
それはオリンピック等の世界的ビッグイベントを控えているために
メンツを保つためであって、米国主導の和平プロセスなんかは
中国にとって余計なお世話である。


中国にとっては、北朝鮮は「現状維持」が一番望ましい。
だからこのシナリオには乗り気ではないのではないでしょうか。


表向きは賛成を表明しても、
ウラで色々仕掛けてきそうな気がする。


(後編に続く)
http://keyboo.at.webry.info/200707/article_14.html




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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは!
ものすごい勢いで更新なさってるので、ついて行くのがやっとです。(笑)
ご丁寧なコメントをありがたく頂戴いたしました。深謝!
それにしても先週金曜からたった2・3日で、地軸の向きが変わったのかと思えるほどのニュースが相次いでいます。

北朝鮮・ロシア・イラク・アフガニスタン・パキスタン、どれも突如キナ臭く、プーチンと英国が例のスパイ暗殺事件で正面切って喧嘩になりそうな雲行きです。今日の中国のメディア非難の記事を終えたらどれからとりかかろうか、本音で迷います。題材が売るほどありますよ。(笑)

まだ表面での大騒ぎにはなっていませんが、播州赤穂さん(何とお呼びしたらいいものか、間違っていたらおゆるしを)の読みも深いですね。私はてっきり米・中・南北朝鮮で固まって、日本を孤立化させる方向か、と早合点していたのですが、中日というのは全く視野にありませんでした。お互いの説を裏付けるような証拠が見えてくるといいですね。
ysbee
2007/07/17 13:49
続き> 私の説は、実は昨年11月の金正日の不可思議な発言以来くすぶってきたものです。日本の外交戦略に対してとんでもない暴言を吐いているのですが、日本の媒体では余り騒がれずどうしたのだろうと首をひねっていた時期がありました。

今振り返ってみると、あの時にすでに米国との密約ができていたのではないかと思われるのですが。ご炯眼の途転さん(これは不自然)のこと、多分ご承知とは存じますが、ご参考までにそのニュースを紹介したページのURLをつけます。
ではまたこの上も読ませていただきますね。

米流時評06年11月4日号
「金、日本を『政治的知恵遅れ』と侮蔑/非常識外交の極致」
http://web.mac.com/ysbee/iWeb/ysnote/Nov/73019D7F-D2D9-40B3-9177-7D836D9386AA.html
ysbee
2007/07/17 13:49
ysbeeさん>
こんにちは。コメントありがとうございます。私のバンドルネームは長いですね(笑)。人様に認知して頂けることをあまり考えてなかったのでノリで適当につけたのが良くなかったみたいです。それはさておき、確かに売れるほどネタが増えてきましたね(笑)。私はこの分野の専門家ではありませんので全部は追っかけられてはいませんが、色んな出来事の中で特に気になるのが、昨年あたりからプーチンが露骨に牙をむき始めたこと、そして誤解をおそれずに言えば、彼を中心に世界が回り始めているという実感です。そして、今世界情勢を見る上でややこしいのが、冷戦時代のように、単純に「資本主義vs共産主義」という構図で捉えることができず、案件によって巧みに敵・味方を使い分けている国が多いのではということです。つまり、この案件ではこの国とは手を結ぶが、この案件では敵対するというような。そのあたりの観点からまた考察できればいいなと思っています。
親快速 播州赤穂行き
2007/07/17 15:14
続き>
さて、北朝鮮問題に関してですが、私自身「もう一つのシナリオ」であると述べたように、日本孤立化シナリオの十分可能性があると考えており、どっちになるかは正直わからないですね。参考記事ありがとうございました。はずかしながら存じ上げませんでした。。。しかし、多分おっしゃるとおり、その頃から米朝は水面下で動いていたと考えたほうが自然でしょうね。もともと民間交流はあったようですから。ただ、朝鮮半島統一シナリオを考えたときに、得をするのは誰なのかなあと考えると、実は米国しかいないんじゃないかという気がしたりもするんですね。中国だけじゃなくて、韓国にしても(東ドイツを背負った西ドイツよりないしはさらにキツイ負担になる)、日本にしても、人道的見地は別にして、実際問題「現状維持」がベストシナリオと考えている可能性は低くないような気がします。いずれにしろ明日以降の動向に注目ですね。長文失礼しました。
新快速 播州赤穂行き
2007/07/17 15:15

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